第1章 くしろ子ども未来塾
くしろ子ども未来塾とは?
2011年5月、発想から実に十数年、どうしても埋まらなかった枠の学習指導者がやっと決まり、2012年3月、現役教師の山本真吾さんの協力を得て、くしろ子ども未来塾を立ち上げることができました。
「地域で育てる子どもたち」「子どもは国の宝」と唱え、確かな学力、豊かな心、健やかな体を3本の柱に24の講座を用意し、勉強が好きな子には勉強を、体を動かすことが好きな子にはスポーツを、心の栄養には文化講座を用意し、子どもが好きなことに自由に取り組むことができる仕組みを作りました。
講師の先生たちに一人ずつ趣旨を説明し一緒に活動していただけるようお願いすると、皆さん、いつかは人の役に立ちたいという思いを抱かれていたようで快諾してくださいました。
釧路市内で教室を持って指導されているプロの先生たち、そして現役の教師の方々が揃い、スタートしたのでした。いろいろなことを体験し、子どもたちの将来が豊かなものになってほしいと願い、子どもたちの好奇心と可能性を開花させることを目的としました。
月に1回の開催で、開催時間は2時間、参加費は1日300円。好きな講座を何個でも受講できるという大変ユニークな形式です。
2022年は開設10周年の年に当たり、この2年コロナ禍の影響で参加者が少なくなったとはいえ、通常編では2023年5月に参加者が延べ1万人に達したのでした。
未来塾には通常編と特別編とがありますが、特別編は臨時的に開催する企画で、野菜作りや走り方教室、両親に向けての講演会など、その時々で求められることを展開します。
この他、ステージに立つ緊張感と喜びを体験してもらおうと、各講座で体験していることを発表する場を作りました。会場は800人を収容できる大ホールです。2017年に第1回を開催し、2023年4月には第2回目を開催することができました。
参加費は無料。ステージに上がって大勢のお客様の前で自分を表現するのは大変な緊張感がありますが、乗り越えた時の達成感は何物にも代えがたい喜びです。様々な体験を通して、できなかったことができる、知らなかったことを知ることができる未来塾は、可能性に溢れています。
子どもも先生も親も皆が笑顔になれて、三方良し! また「習い事のデパート」とも言われ、開始から10年経過した今でも未だに人気があります。運営を手伝うスタッフもユニークで、10代から90代の地域の人が来てくれています。
子どもから元気を貰えるという方、社会に恩返しをしたかったので未来塾のお陰で実現できたと喜んでくださる方など様々です。各講座の先生も同じです。
皆さんボランティアでの参加ですが、子どもたちの役に立てることが生きがいになっている、人生の最後に人の役に立つことができて嬉しいなどと言ってくださいます。
このように地域の人の関わりや、参加する子どもたちの様子や成長、地域の皆さんの評価も含めて、くしろ子ども未来塾を紹介させていただきたいと思います。