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エッセイ
『遠い夢の向こうのママ[人気連載ピックアップ]』
【最終回】
かおる

身体中、痣だらけのまま着たウエディングドレス。DV夫が腕につけた痕は、結婚式の写真にもはっきり写っていた。

【前回の記事を読む】DV被害に衝動ODで入院。脳細胞の一部が死滅したらしく、言い返す気力も、考える力も、言い訳する思考力も、どこにもなかった。翌日はとても綺麗な教会で結婚式だったが、私の全身は手のひらサイズの痣だらけだった。ドレスから出ていた腕の痣だけ、結婚式の写真にも写っていた。結婚式自体はスムーズに進み、無事に終わり、その後の旅行は特にひどい喧嘩はせず満喫できた。後から聞くと、新婚旅行直前に…

人気小説連載記事

小説
『29歳、右折の週』
【第22回】
言田 みさこ

他の男に乗り換えるか? 今の彼といれば「平凡な幸せ」は手に入るが、男としての魅力を感じないし…

【前回の記事を読む】婚約者がいるのに「帰りに話し合おう。二人だけで」――なんと魅力のある甘い誘惑だろうか。手を伸ばせば届く所に彼がいて…彼は32歳。親から早く結婚しろとうるさく言われているよ、と皆に話す。いずれ誰かを選ぶだろう。付き合っているらしいと噂される女性は大勢いる。誰であろうと、もはやあさみには関係がない。心は決まったのだし、その選択に満足している。『二人だけで』だって? 断じて断ろう。…

ランキング

  1. 小説
    『あら、50歳独身いいかも!』
    【第4回】
    武 きき
    1位 1

    「追いつかないほど、愛してくれる……彼に溺れてしまう」――年齢差なんて忘れてしまうくらい彼を好きになっていた

    【前回の記事を読む】帰ろうとすると「ダメだ。もう僕の物だ」――キスで唇をふさがれ終電にも間に合わずそのまま…「食事は、ホテルで食べようか」「ええ、いいわ」「ショッピングでも行こうか」「何か必要な物あ…
  2. エッセイ
    『Re:start[人気連載ピックアップ]』
    【第9回】
    森 亜美
    2位 2

    信号無視の車が突っ込み、乗っていた車が炎上。後部座席にいた娘だけが救出された

    【前回の記事を読む】今では、指輪すらはめることができない......交通事故で車が炎上し、一瞬で壊された日常でもいつか、いや20周年でもいいから、死ぬまでに一度はウェディングドレスを着てみたいという…
  3. 小説
    『同じ名前の鳥が鳴く』
    【第10回】
    なつきめい
    3位 3

    見てはいけない写真だった。今まで見たことのない母の姿がパソコンの「ゴミ箱」の中に

    その日の夜、私はダンスの練習に音源とそれを編集することが必要であると両親に伝え、ノートパソコンを買い与えてもらうことに成功した。そしてその翌日の放課後、前の日の練習に行かなかったことを詫びるのと同時…
  4. 小説
    『愛は楔に打たれ[人気連載ピックアップ]』
    【第2回】
    青石 蓮南
    4位 4

    父に会いたい…。別れた父を求めて、かつて家族で暮らしていた家へ。十年ぶりに訪れたこの家に父はまだ住んでいるのだろうか…

    家の中は物音すらしない。時々、壁か屋根かが軋む音がする。木造二階建てのその家には、両親が離婚した小学一年の春に、有花と、兄の省吾と一緒に移り住んだ。縁側に座ると、遠くで野良猫が鳴く声が聞こえてきた。…
  5. エッセイ
    『振り子の指す方へ[人気連載ピックアップ]』
    【第18回】
    山口 ゆり子
    5位 5

    堪らず見開いた視界に、亜希子が先ほどまで身体を預け快楽を貪りあっていた男はいなかった…

    【前回記事を読む】妻の姉をソファーに連れて行き、そこにそっと横たえた。彼女は泣き続けながらも、それに抵抗することはなかった郁子に対しても、両親に対しても、亜希子はずっと頼りになるお姉ちゃんを演じ続け…

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    【第22回】
    言田 みさこ
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  2. 小説
    『薔薇のしげみ』
    【第2回】
    間埜 心響
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    翔太が菫子を追い、完全に翔太が追えないほどには離れないように菫子が逃げる。この構図は高校時代から全く変わっていない

    【前回の記事を読む】馬車の行く先は巣鴨。汚れた作業服を脱ぎ捨て、六時七分の外回りに乗れば六時半の開演に間に合う。元々、特に演劇好きだったわけではない。三年ほど前、たまたま千田オーナーの知り合いだった…
  3. 小説
    『なでしこの記憶』
    【最終回】
    坪井 聖
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    たまに見せる怯えた表情。小刻みに震え、今にも泣きそうな微笑。彼女と僕は過去に変わった出会い方をしていたようで…

    【前回の記事を読む】焦りから鍵穴にうまく差せず、3度、4度目でようやく。勢いよくドアを開け、「誰!?」奥から響く足音に、硬直すると…「あれ? あかりちゃんと颯斗くんじゃないか! ビックリしたよ、急に…
  4. エッセイ
    『62歳、旅に出る!』
    【第23回】
    菊池 亮
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    【60代のひとり旅】観光ランで辿るバレッタの街と、夜空に響くギターの音――ウクライナ青年との心温まるひととき

    【前回記事を読む】【60代のひとり旅】日本人学生の授業妨害に喝! 教師としての思いと、音楽でつながる英語学習 あーあ、やっと新年第1週が終了。午後の授業、先生が課題について話したが、なかなか聴き取れ…
  5. エッセイ
    『声優白書』
    【第2回】
    懸樋 流水
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    声優には仕事ごとにそれぞれマネージャーがいるが、マネージャーによって演者に求めているものが違ってくる

    【前回の記事を読む】声優業界に付き人は存在しない。声優事務所においてマネージャーとは、営業部の社員のことを指すマネージャーによって言うことが違う、これは声優事務所の最大の問題だ。人間は人それぞれもと…

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