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エッセイ
『遠い夢の向こうのママ 毒親の虐待と夫のDVを越えて』
【第14回】
かおる

私だけが何も知らなかった…真実は辛すぎて部屋でひとり、声を殺して毎日泣いた

小学3年生からアイロンをかけさせたのも、私の世話をしたくなかったのだろう。喧嘩の度に「なんであんたの洗濯しなくちゃいけないの」と言って、私の洗濯物を洗濯機から取り出し、私の顔に投げつけていたのも、私の世話が嫌だった気持ちの表れだろう。新田のお父さんと、お母さんが、実の親ではない。私はハッとした。「次にあんたがここに来た時、お母さんはいないからね!!」と言っていたのは、このことだったんだ…。家庭の…

人気小説連載記事

小説
『娘からの相続および愛人と息子の相続の結末[人気連載ピックアップ]』
【第14回】
川井 れもん

「嫌な予感がする」2回目の調停を前に姉が呟く。愛人の女には遺産相続のやり直しが決して行われる事がない自信がある...?

私達は相手側の弁護士より遅れて退出した。姉と相手側の弁護士とのやりとりは、私の離婚調停の時とは違ったもので雄二は初めて見るものだったので、お互い何も言葉にすることができないまま、心の中で驚いていた。そんな状況を見た姉は、午後1時に姉の法律事務所へ2人で来るように言った後、次の依頼人に会うため裁判所から離れていった。私達は自宅に戻ると約束の時間に遅れるので、事務所の近所にあるファミリーレストランで…

ランキング

  1. エッセイ
    『プレナイト』
    【第3回】
    天乃 神龕
    1位 1

    生まれたばかりの息子の足に違和感。門前払いを覚悟で病院に行くと…

    【前回の記事を読む】なんでもない日に夫からもらったプレゼント…ネックレスに込められた意味とは家族と夫と私三男が生まれた頃から、みるみるにぎやかに我が家は変化していった。亭主関白の夫はさらに亭主関白に…
  2. 小説
    『娘からの相続および愛人と息子の相続の結末[人気連載ピックアップ]』
    【第10回】
    川井 れもん
    2位 2

    娘の葬儀代は1円も払わない、と宣言する元夫。それに加え、娘が生前に一生懸命貯めた命のお金を相続させろと言ってきて...

    次の日から雄二と2人で、市役所に提出する書類の整理や墓に納骨をするなど、予想以上にやらなければいけない事が多かった。そのためここ数日、私は身体に激しい痛みを感じて我慢できなくなっては休憩して、回復し…
  3. 小説
    『特殊愛』
    【第5回】
    樫春 寛菜
    3位 3

    「私の顔を返して、私の顔を返してよ!」鏡に映っていたのは、可愛いワンピースを着た化け物だった…

    卒業式の日、私は自分の部屋のベッドの中。メガネをかけるようになってから一度も学校に行ってない。前川さんが、卒業アルバムを届けに来てくれた。母親が受け取る。気持ちを落ち着かせてアルバムを開くと、手紙と…
  4. 小説
    『再愛なる聖槍[ミステリーの日ピックアップ]』
    【第7回】
    由野 寿和
    4位 4

    停止した観覧車内に人工的で奇妙な声が流れた。「君らには時計の針になってもらう…」直後、上の方から金具が揺れる音が響いて!?

    「ドリームアイ管制室、こちらドリームアイ運営局担当の滝口です。予期せぬ不具合が発生し、運行が完全に停止しています。管理システムが全く応答しません」ドリームアイの乗客誘導係員、滝口美香は、観覧車が完全…
  5. エッセイ
    『僕の大学デビュー天下取り物語』
    【新連載】
    松本 竹馬
    5位 5

    「僕は完璧な大学デビューを果たそうとしている」七色に染められた"イケてる"髪をなびかせ、話しかけるのは...

    四月。入学式の会場へと続く坂道を、桜が彩っていた。地元の福岡から車で四時間半。南国、宮崎。初めてのスーツをぎこちなく身にまとい、僕は不安と期待を胸にその坂道を登っていた。風に乗って舞い散る桜の花びら…

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  1. 評論
    『夢は枯野をかけめぐる 風羅坊・松尾芭蕉』
    【第8回】
    山城 利躬

    七夕の前夜は「明日の夜の宇宙の大ロマンスを想像すると、その前夜から心が昂って平静ではいられない」

    閑かさや岩にしみ入る蝉の声この句、最初は 山寺や岩にしみつく蝉の声であった。(なんと平凡な句)。推敲に推敲をかさねて、四年後の、「おくのほそ道」清書時に(四年かけて)名句になった。旅が終わった翌年に…
  2. 小説
    『娘からの相続および愛人と息子の相続の結末[人気連載ピックアップ]』
    【第14回】
    川井 れもん

    「嫌な予感がする」2回目の調停を前に姉が呟く。愛人の女には遺産相続のやり直しが決して行われる事がない自信がある...?

    私達は相手側の弁護士より遅れて退出した。姉と相手側の弁護士とのやりとりは、私の離婚調停の時とは違ったもので雄二は初めて見るものだったので、お互い何も言葉にすることができないまま、心の中で驚いていた。…
  3. 小説
    『アイアムハウス』
    【第15回】
    由野 寿和

    二ヶ月前に被害者宅の庭で行われたバーベキュー。殺された長女の友人も参加していたとの情報が

    「なるほど。私も秋吉家に行ってきたのですが、あの家は新築ではないようですね。リノベーションされている。ドアの脇や廊下には増築された箇所が見受けられました。特に浴槽やキッチンなど水回りは最新設備でした…
  4. 小説
    『野球の子』
    【第8回】
    大藤 崇

    野球は限られた距離のスポーツだ。投手と打者の距離を心理的に縮められることができれば、それだけ投手が有利になる。

    また野球と向き合うんだ。僕の体は鈍りきり、筋肉は脂肪に変わっている。ただ、もうやるしかない。自分の人生を切り開くのは、自分しかいないんだ。これからは自分との戦いだ。もう決して逃げない。負けはしない。…
  5. 小説
    『再愛なる聖槍[ミステリーの日ピックアップ]』
    【第13回】
    由野 寿和

    システムを乗っ取った犯人がいたとしても、観覧車を動かすか止めるかしかできないはず…ではどうやってゴンドラを落とした!?

    「大変な事態になっちゃったね、君も混乱してるだろ?」ドリームアイの管理責任者である宮内が、無料のお茶を取り出しながら言った。それを受け取ったのは滝口美香。観覧車の誘導担当係員だ。宮内は太り気味で、髪…

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