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エッセイ
『ある朝、突然手足が動かなくなった ギランバレー症候群闘病記[注目連載ピックアップ]』
【最終回】
市川 友子

殺し屋の看護師たちが私にのしかかっていた。とうとう腰の骨を折られて殺されると覚悟した。

幻覚と現実の交差注射器で毒を打たれそうになり、私は打たれまいと速い呼吸を繰り返していた。「落ち着いて、深呼吸して、ゆっくりと」看護師さんの顔が目の前に見えた。点滴の針を取り替えているところだ。それなのに殺人鬼扱いされたのでは、看護師さんもたまったものではない。私はラジオ局に助けを求めた。病院に監禁されている私と家族を助け出してくれと訴えた。しばらくすると大勢の人が病院を取り囲み、何人かが病院に侵…

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小説
『薄紅色のいのちを抱いて』
【第12回】
野元 正

肺がんと大腸がんの定期検診で健診結果が届き開けて見てみると…大腸がんは要再検査だった…

【前回の記事を読む】娘が「王妃の椅子」と呼んでいた真っ白なラダーバックの椅子を譲り受け、大紅しだれ桜の下に置く夕方、夕子は残り紅葉を惜しんで大紅しだれ桜の下へ行った。純白の椅子はポツンと置かれている。寂しそうや。山田が運んでくれた純白の椅子に座ってみる。夕子は一つしかない椅子なのに悠輔と一緒に座っているつもりになっていた。大紅しだれ桜の残った葉は夕日に映えている。緋が夕日にさらなる緋に染まってい…

ランキング

  1. エッセイ
    『振り子の指す方へ』
    【第19回】
    山口 ゆり子
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    何故、妹の夫に体を許してしまったのだろう。もう誰のことも好きになれないはずの私は、ただあなたとの日々を想って…

    そう声に出して言いかけて、漠然とした思いがそれを聞くことを躊躇わせた。あの日、気が付くと二人はいつも一緒にいた。あの日、亜希子が『これは面白い!』と思うと、悟もすぐ隣で笑っていた。あの日『う~ん』と…
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    【第10回】
    川井 れもん
    2位 2

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  3. エッセイ
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    【第6回】
    野村 よし
    3位 3

    「お母さんが嘔吐を繰り返してる。いま救急車出発した」娘からのメール。私は結婚式の帰りの新幹線の中で、酒を呑んだし、雨だし…

    【前回の記事を読む】私は2階で酒を吞んで熟睡。妻は1階和室で寝たのだと思う。妻に異常はまったくなかった。なのに深夜、「お父さん、お父さん」と…雨が降り続いていた。母親を東邦大学病院へ送ってから、あい…
  4. 小説
    『お嬢様の崩壊』
    【新連載】
    いけだ えいこ
    4位 4

    銀行員の夫は給料五十万円のうち生活費を八万円しか渡してくれずついに…

    しずかは、自分がお嬢様だと思ったことはなかった。でも、最近になってやっぱり自分は周りと少し違うのかもしれないと感じていた。子どものころ住んでいた都内の家には部屋が十四ぐらいあったし、門から玄関までの…
  5. エッセイ
    『59才 失くした物と得た物[人気連載ピックアップ]』
    【第3回】
    有村 月
    5位 5

    震える手で息子に連絡を入れ病院へ急いだものの「間に合わなかった―」最後にただ一声だけでも夫の声が聞きたかった…

    【前回の記事を読む】「今週が山です。長くても2週間―」思いもよらない余命宣告に理解できずにいた私の背中を看護師長が無言でさすってくれ…その日、いつもの様に14時からの面会へ。痛むらしく話はできず。明…

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    【前回の記事を読む】情報の整理はエンディングノートにまとめられるが、あなたが大切に管理している雑多なモノは、残された人にとってゴミ同然だ。この話を知ったとき、古典落語「死神」の命のろうそくに当たるも…
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    【第4回】
    児井 正臣
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    江戸川区のほとんどは水没する...浸水被害に備え、「東京湿原」を作るべき理由とは?

    【前回の記事を読む】「東京ゼロメートル地帯」は荒川の両側に等しく広がり、墨田、江東、足立、葛飾、江戸川の5区が水没する可能性は高い。1947年(昭和22年)のカスリーン台風では栗橋の上流付近で堤防が…
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    『青天の霹靂』
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    橋本 由美
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    不起訴決定で釈放されて1週間。解雇されたままの職場から、内容証明郵便が届いた。内容を見ると、[重責解雇]とあり…

    【前回の記事を読む】ある日突然人生が一変した。冤罪か、それとも誤解か?―監視と孤独の部屋で綴る、家族への手紙僕は、朝から、検察庁に移送され、本件最後の検事調べを受けた。篠田検事には、それまで常に、曖…
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    『記憶の旅に栞紐を挿み[人気連載ピックアップ]』
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    村瀬 俊幸
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    「僕ってもらい子なの?」「誰がそんなこと言ったの」小さな男の子の写真を裏返すと、自分の名前が記されていたが、姓が違って…

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