その宿は彼女から聞いていた通り、リシケシのバザールから道を一本隔てた所にあった。敷地の中央にある広場と、水飲み場を囲むように、コの字型に三棟の建物が立っている。石造りの建物の雰囲気から、ダラムサラと呼ばれる巡礼宿かもしれない。まだ巡礼シーズンには間があるためか、人の気配が感じられずにひっそりとしている。正面の建物の部屋から、インドの弦楽器シタールの音が聞こえる。ここがその日本人のいる宿なのだろう…
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