【前回の記事を読む】「癌なんだ…5年くらい前から」突然そう打ち明けた彼。混乱する私を前に、彼は腰を抑えて膝から崩れ落ち…二人の葬式は酷いものだった。飲酒運転による事故死。自業自得だと思う。不倫なんてした天罰。死体はグチャグチャで顔も判別がつかなかったから、一緒に弔うことになったらしい。予想はしていたが、親族たちが互いに罵り合い、殴り合いにまで発展した。一番驚いたのは、私のおばあちゃんが千春のおば…
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小説『アントライユ』【第9回】鈴木 恋奈
私達の親が死んだ。二人の葬式は酷いものだった――嬉しくて咽び泣いているかのような雨にずぶ濡れになった私と彼は…
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小説『アントライユ』【第8回】鈴木 恋奈
「癌なんだ…5年くらい前から」突然そう打ち明けた彼。混乱する私を前に、彼は腰を抑えて膝から崩れ落ち…
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小説『アントライユ』【第7回】鈴木 恋奈
彼はタバコが嫌いだ。お父さんを思い出すから――腕にはタバコを押しつけた火傷跡があって、隠す様に夏でも長袖を着ている
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小説『アントライユ』【第6回】鈴木 恋奈
「私たち、恋人に見えてるのかな」――“恋人岬”の鐘を鳴らす二人。恋人でもセフレでも友達でも家族でもない。二人の関係は…
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小説『アントライユ』【第5回】鈴木 恋奈
風に靡く彼の金髪がキラキラしてまるでアニメに出てくる美青年のよう…「海が見える駅」は私たちのお気に入りだった
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小説『アントライユ』【第4回】鈴木 恋奈
折角着た服はゆっくり脱がされ、力無く床に落ち互いの瞳に溺れた――私たちは溶ける様にベッドに沈んだ
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小説『アントライユ』【第3回】鈴木 恋奈
彼の父親と私の母が不倫。親族双方殴り合いの大事件になった。だが、彼の母親は「慰謝料は要らないから」とだけ言って姿を消し…
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小説『アントライユ』【第2回】鈴木 恋奈
彼にピアスが増えたら、私は自分の耳にも印をつけて、ニードルを取り出す…「痛い痛い!」それでも彼とお揃いがよかった
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小説『アントライユ』【新連載】鈴木 恋奈
たしか、彼が冷たくなったのは四年くらい前から――都合の良いセフレだと思っているのだろうか…