ワインは商工会の助力もありボツボツと旅館、ホテルからも引き合いが来た。商売は順調に滑り出したかに見えた。しかし、予期せぬことが起った。貯蓄蔵を建ててまもなく鵜方に全国規模で展開する酒販売のチューン店が進出して来たのだ。そのため、近郷の旅館、ホテルはワインだけでなく日本酒、ビールも皆そこへ仕入れを切り替えた。チェーン店は大規模一括仕入れにより値段が安く、とても地元の酒店が太刀打ちできるものではな…
小説
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