【前回記事を読む】【大阪弁『変身』】妹は逃げ出したいんを死ぬ思いでこらえてんのやと思い知った。せやから俺は、妹がこんな情景を見んで済むように…日の高い間グレゴールは両親に気を遣(つこ)うて窓際に姿を現すことは控えるようになったけど、床を這いずり回れる範囲はたかだか二~三平方メートル、夜の間じっと静かに過ごすのもそうとう忍耐力がいるし、食事すらいっこも楽しのうなって、壁や天井をタテヨコナナメに這い…
[連載]大阪弁で読む『変身』
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小説『大阪弁で読む『変身』』【最終回】作者/フランツ・カフカ 翻訳者/西田 岳峰
【大阪弁『変身』】虫になって2か月。久しぶりにオカンの声を聞いた…俺の頭はきっとどないかなったんや、他に説明しようがないで!
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小説『大阪弁で読む『変身』』【第13回】作者/フランツ・カフカ 翻訳者/西田 岳峰
【大阪弁『変身』】妹は逃げ出したいんを死ぬ思いでこらえてんのやと思い知った。せやから俺は、妹がこんな情景を見んで済むように…
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小説『大阪弁で読む『変身』』【第12回】作者/フランツ・カフカ 翻訳者/西田 岳峰
【大阪弁『変身』】父親も母親も働かれへん。ほな稼ぐんは妹の役目か? 歳は17まだまだ子どもや。音楽学校に入れたろ思うてたのに…
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小説『大阪弁で読む『変身』』【第11回】作者/フランツ・カフカ 翻訳者/西田 岳峰
【大阪弁『変身』】 確かに、家族は誰も(グレゴールめ、飢えて死にさらせ!)とは思うとらんものの…どないしてやってきゃええねん!
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小説『大阪弁で読む『変身』』【第10回】作者/フランツ・カフカ 翻訳者/西田 岳峰
【大阪弁『変身』】飢え死にした方がマシや思うたけど、ほんまは妹にひれ伏して、なんぞうまいもんおくれと頼みとうてたまらんかった
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小説『大阪弁で読む『変身』』【第9回】作者/フランツ・カフカ 翻訳者/西田 岳峰
【大阪弁『変身』】「シッシッ!とっとと部屋にすっこみさらせ!」…こんなんもう父親の声には聞こえんわ、やかましぃ騒ぎよって!
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小説『大阪弁で読む『変身』』【第8回】作者/フランツ・カフカ 翻訳者/西田 岳峰
【大阪弁で「変身」】「助けて、神さん、助けてー!」母親がいきなり立ち上がって、腕を伸ばして指を開いて叫んだ
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小説『大阪弁で読む『変身』』【第7回】作者/フランツ・カフカ 翻訳者/西田 岳峰
【大阪弁・カフカ『変身』】虫になったワイを見たみんなの反応―自覚したで、冷静さを保っとんのは自分だけやと。「ほな、…」
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小説『大阪弁で読む『変身』』【第6回】作者/フランツ・カフカ 翻訳者/西田 岳峰
鍵穴にささってる鍵を口で回す仕事に取っかかった。茶色い液体が口から流れ、鍵づたいに床にしたたった。
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小説『大阪弁で読む『変身』』【第5回】作者/フランツ・カフカ 翻訳者/西田 岳峰
部屋にこもってハイかイイエだけの返事をしていると支配人の声のトーンが上がり始め…
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小説『大阪弁で読む『変身』』【第4回】作者/フランツ・カフカ 翻訳者/西田 岳峰
左隣の部屋に重苦しい沈黙が忍びこみ、右隣の部屋で妹がすすり泣きし始めた
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小説『大阪弁で読む『変身』』【第3回】作者/フランツ・カフカ 翻訳者/西田 岳峰
じっとしていれば、現実としてのみこめる状態に戻れるのではないかと期待したが…
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小説『大阪弁で読む『変身』』【第2回】作者/フランツ・カフカ 翻訳者/西田 岳峰
名前を呼ばれて答える自分の声にギョッ。こっ、声が変わってる!?
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小説『大阪弁で読む『変身』』【新連載】作者/フランツ・カフカ 翻訳者/西田 岳峰
「おれ、どないしてん?」夢から目覚めたらでっかい虫に変身してた!?