【前回の記事を読む】余命1年の可能性を伝えても「思い残すことはない」と妻は言う。あっさり言われてもこっちは困る。長生きしてくれや。頼むわ。一昨日29日、PET-CT検査のために、私は良子を病院へ送り迎えした。その際に売店で読売新聞を買った(私の定期購読紙は産経である)。その中に下のような文章があった。私は普段は[人生相談]的なものは余り読まないのであるが、今回はタイトルが目に飛び込んで来た。妻が…
[連載]良子という女[注目連載ピックアップ]
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エッセイ『良子という女[注目連載ピックアップ]』【第12回】野村 よし
妻に先立たれると「不便になる」と思う。泣き暮らす、ということは私にはないと思う。あくまで自分本位である。
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エッセイ『良子という女[注目連載ピックアップ]』【第11回】野村 よし
余命1年の可能性を伝えても「思い残すことはない」と妻は言う。あっさり言われてもこっちは困る。長生きしてくれや。頼むわ。
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エッセイ『良子という女[注目連載ピックアップ]』【第10回】野村 よし
「あの目つきは、何もない目でない!」…妻の知人女性に心を寄せた私の、その女性への目つきに逆上した妻。狂乱とも言えた。
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エッセイ『良子という女[注目連載ピックアップ]』【第9回】野村 よし
「検査結果次第で、余命は1年。」先生から聞いた妻の病状…妻は聞きたがらなかったし、私も話したくなかった。
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エッセイ『良子という女[注目連載ピックアップ]』【第8回】野村 よし
「快気祝いは京都でやろう。お前が行きたい店に連れて行く。早く元気になってよ」「来年は賢島へ行こう。おいしい鮑を食おう」
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エッセイ『良子という女[注目連載ピックアップ]』【第7回】野村 よし
「あなた、私は幸せでした」…妻は状況を直感していたのだ。私は言葉を返すことができず、妻から離れた。
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エッセイ『良子という女[注目連載ピックアップ]』【第6回】野村 よし
「お母さんが嘔吐を繰り返してる。いま救急車出発した」娘からのメール。私は結婚式の帰りの新幹線の中で、酒を呑んだし、雨だし…
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エッセイ『良子という女[注目連載ピックアップ]』【第5回】野村 よし
私は2階で酒を吞んで熟睡。妻は1階和室で寝たのだと思う。妻に異常はまったくなかった。なのに深夜、「お父さん、お父さん」と…
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エッセイ『良子という女[注目連載ピックアップ]』【第4回】野村 よし
取締役支店長が飛んで来て「私の権限で即刻1億円の融資をします。ご心配掛けました」!? まさか借金する側が頭を下げられるとは…
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エッセイ『良子という女[注目連載ピックアップ]』【第3回】野村 よし
妻は美人でない。しかし、きれいな女だ。年を経るにつれ、この女への愛おしさが深まる。この女に先立たれたら、私は、どうしよう。
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エッセイ『良子という女[注目連載ピックアップ]』【第2回】野村 よし
意識なしで病院に入った彼女を、担当医は割と短い日数で「ドライにした」そうだ。…私も「ドライ」にされたい。
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エッセイ『良子という女[注目連載ピックアップ]』【新連載】野村 よし
口から食べられなくなったら、そこで終わりにしてくれ。「胃ろう」など、もっての外だ。余分な治療は一切するな。
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