沖縄への帰郷、それは苦難のスタートだった去る第二次世界大戦で、生きとし生けるものすべてが灰燼(かいじん)に帰し、米軍占領下にあった沖縄は、米軍の支援を受けながら細々と医療活動をスタートしていました。ある日、県立那覇病院のT院長から、沖縄の医療の現状と、特に脳外科医の不足を嘆かれ、ぜひ帰沖してほしい旨の便りをいただき、一~二ヵ月思案の上で帰沖を決断しました。T院長からのお便りをいただいたときと、す…
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小説『旅するギターと私の心臓』【第6回】松原 良介
オレンジ色に塗り替えられた世界。