第四章 インドは一筋縄ではいかない

⑤ 触りたくないお札

インドの通貨はルピーで、2001年のレートでは3円弱だが、その下にパイサという単位がある。100パイサが1ルピー。

市場で野菜などの買いものや、電話料金の精算にはパイサのおつりがくるが、外国人はまずパイサを使わない。パイサは全て硬貨で、ルピーも1、2、5ルピーと硬貨がある。

問題は2ルピー以上のお札(1ルピーのお札もあるがほとんど流通していない)。パイサは別としてルピー硬貨は見た目にはそれほど汚れていないが、お札は見るからに汚れていて触るとすぐ手を洗いたくなるようなのが多い。

特にインドでは100枚単位でお札を束ねホッチキスで留める習慣があるから新札でない限り穴が開いている。銀行で渡す1万ルピーは新札でも100ルピーを100枚ホッチキスで留めてある。1000ルピーは使い勝手が悪いので給与は100ルピーの束をもらう。