第二章 若旦那公事宿から単なる宿屋に変わった播磨屋だが、公事がなくなったため、客足は次第に減り始めた。新妻と幼な子が心を和ませてくれる今の幸せを守りたい。恭平は、宿屋に代わる新しい商売を本格的に検討し始めた。明治三(一八七〇)年、二十六歳の恭平に運命の出会いがあった。後に三井物産を創業する益田孝が播磨屋に泊まることになったのである。益田は幼時から英語を学んで十四歳で幕府の通訳となり、十六歳で訪欧…
新着記事一覧
-
小説『負けず 小説・東洋のビール王 』【第7回】端田 晶
「しがらみを捨てよ!」人生観の変革を迫られた明治の青年たち
-
俳句・短歌『歌集 風音』【第7回】松下 正樹
歌集「風音」より三首
-
エッセイ『六根清浄 親と子の絆』【第17回】永久
「約束が違う」結婚後、豹変した夫へ募る不信。冷めゆく心。
-
ビジネス『ヒューマンエラー防止対策』【第5回】尾﨑 裕
4Sを実践後…不要なモノがあるとストレスになると気づいた
-
小説『愛』【第2回】高見 純代
男っていうのは気の弱い生き物でね。傷つきたくないんです。
-
小説『花を、慕う』【第37回】堀田 冀陸
少女の顔が曇った…「大丈夫、ここは人さらいが来ない場所だ」
-
エッセイ『古九谷を追う 加賀は信長・利休の理想郷であったのか』【第21回】西野 鉄郎
前田利長が「徳川家康を屈服させた」といえる、これだけの理由
-
エッセイ『ありがとうをもう一度』【第18回】残間 昭彦
「女学生みたいに可愛くなったよ」娘のように大笑いする二人
-
俳句・短歌『地雷の如く』【第14回】馬場 美那子
句集「地雷の如く」より三句
-
俳句・短歌『歌集 忘らえなくに』【第7回】松下 正樹
歌集「忘らえなくに」より三首
-
小説『異世界縄文タイムトラベル』【第13回】水之 夢端
日常から切り離された!乾きと飢えと不衛生を乗り越えるには?
-
小説『薔薇のノクターン』【第2回】高見 純代
澄世の手には指輪がなかった。この美貌だからバツイチかも?
-
評論『ストップthe熟年離婚』【第20回】
変化やストレスに適応しやすい女性…男女差がある理由とは?
-
評論『発達障がいに困っている人びと』【第5回】鈴木 直光
子のADHDを「根性で治す」と言う父親が、愕然とする事実
-
健康・暮らし・子育て『超元氣! 現代病を防ぐニッポンの知恵』【第18回】外薗 明博
たった10分で不調が軽減!頭の中もスッキリするメンテナンス
-
俳句・短歌『花と散りにし』【第6回】松下 正樹
歌集「花と散りにし」より三首
-
ビジネス『確実に利益を上げる会社は人を資産とみなす』【第4回】松久 久也
決算書に「人」の価値をはかる項目が存在しない不思議
-
ビジネス『MBA的医療経営』【第2回】角田 圭雄
コンサルタントが提供するのはあくまで「経営術」である
-
小説『異世界縄文タイムトラベル』【第12回】水之 夢端
「原始時代なのかも…」鉄柱や電線は消え、道も途切れている
-
エッセイ『認知症介護自宅ケア奮闘記 私の知恵と工夫』【第4回】棚橋 正夫
認知症妻の行動に夫絶句「私は知りません。」冷凍庫の中に…