ユーザー感性学専攻の仲間
ユーザー感性学専攻の仲間は42人。この春大学を卒業したばかりの22歳から、他大学院で経営学修士を取得した50代まで、幅広い年齢層の男女がいる。
出身は埼玉、岐阜、京都、福岡など日本全国あちこちで、韓国と中国からの留学生も数人。工学や農学や芸術工学や教育学、文学など背景はさまざま。この多様性は面白い。いろんな世界が広がった。
社会人もいるが、ほとんどは大学を卒業したばかりの学生。そんな、自分の子どもでもおかしくない年頃の同級生との毎日が楽しい。皆「○○を研究したい」と明確な目的を持って来ている。
それぞれに専門分野の知識は深く、好奇心が旺盛で、いろんな趣味を持ち、社会活動にも関わっている。考え方がしっかりしている若い同級生たちにはいつも感心する。
いくつかの科目でグループを作っていて、課題の作業に数人で取り組む。授業時間の他にグループワークがたくさん入ってくる。
そんな時、若い彼らに頼っている。彼らの理解力や新鮮な発想やIT技術に支えられている。教えてもらうことは多い。また、私が仕事で時間が取れない時も、彼らが助けてくれる。心強い仲間だ。
「感性」をキーワードに集まった同級生は、男性も素直で優しい。連休明けに顔を合わせると「なんか、なつかしい!」と言い、私が会社でしばらく顔を出せないと「寂しいね、って話してました」と言い、美容院に行ってから授業に出ると
「髪、切りましたね」「かっこいい!」と言ってくれる。
入学して10日ほど経って懇親会をやり、ニックネームを紹介しあった。以来、私はファーストネームで呼んでもらっている。二回り以上も年下の人たちと気楽に対等におしゃべりできるのが嬉しい。
私はこの環境に、すっかりなじんでいる。彼らとの学生生活は始まったばかり。おおいに楽しみたい。
仕事との両立
仕事をしながらの学生生活は思ったより大変だ。学校は2年間だが、私にとってはこの1年前期が勝負と考えている。
今は部分休職しつつの学生生活。だが、2年間もそんなことをしていると生活に破綻をきたす。短期決戦と決めた。
4、5、6月は月2週間休職した。もちろん、その分の給料はないから、稼ぎは半減。やむをえない。前期15回の授業がある。あまり欠席が多くなると単位は取得できない。必要単位を満たさなければ卒業できない。
少しでも欠席回数を少なくしようと、やりくりに必死。会社が休みの日はもちろんすべて学校に行く。1限の授業を途中で抜けて出勤したり、仕事が終わって5限に遅れて参加したりということもある。
さらに授業時間以外で課題のグループワークの作業がある。仕事、授業、作業で6時半に家を出て21時半に帰り着く日も。移動の地下鉄は時刻をチェックしてギリギリのスケジュール。綱渡り状態。
7月とその前後数日、計35日、会社と学校で休みなし。しかも、レポートやグループ演習などやらねばならない課題を10以上抱えている。
「こんなこと私にできるわけがない」と思うようなレポートや課題は多々ある。が、人間追い込まれるとなんとかするもので、出さなければ単位がもらえないとなると、考えて考えてとにかく提出はする。