【前回の記事を読む】老人と不気味な契約を交わした日から数日後、机の隙間でUSBメモリが静かに光ったそして、ゴミ処理場での老人との出会い、彼が語った物語も笑止千万とばかり、すっかり忘れ去ろうとしたのである。しかし、生真面目な彼にとって、どうしても拭い去れない記憶があった。それは、他でもない、老人と交わした約束事である。もし、今回のありがたき結果が老人の力によってもたらせられたものであるなら、期日内…
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小説『大人の恋愛ピックアップ』【第35回】八十島 コト
10歳以上年下の部下と体の関係に。女房を亡くした中年の男らしく、ゆっくり時間をかけて口説くべきだったのかもしれないが…
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小説『顕治とチピタ』【第6回】菊池 亮
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評論『紫式部日記を読む』【第6回】神明 敬子
【紫式部日記】小説以上におもしろい?八月の日記が切り取った“物語のような日常”
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小説『大人の恋愛ピックアップ』【第34回】春乃 夜永
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