九.嘘 待ち合わせ当日、果音は服を選ぶのに一時間もかかった。ヘアアイロンも念入りにし、お化粧も少ししてみた。母親には小学校時代の友達に会うと嘘をついたが、「あっ、そう」とだけ返ってきた。約束の時間より十分も早く着いた果音は、今か今かとショウの到着を待ちわびた。駅の時計を何度も見ては、ため息をついているその時だった。プップ~。果音はクラクションの音に一瞬驚いたが、目の前に現れた真っ赤なスポーツカー…
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