惑星キチェケ
地底都市フンハウ
36
ゼイルが目を覚ましたようだ。
ゼイル「なんか……球状の内側を走り回って鬼ごっこしてた。複数の自分と相手がいてさ」
ゼイルは目を覚ました時、ゲームをしていた割にまるで寝ていたかのようにすがすがしくしていた。
トラソルテオトルに着いたらしい。
大きな木々が隙間無く埋まっている。
ただ、木々の間に何か見えた。
アメリカ軍プロペラ戦闘機の残骸らしき物が見えた。
他に輸送艦のなりの果てがある。
もはや遺跡だ。
スコット「こんなところに迷い込んでいたのか」
バミューダトライアングルの怪奇とはこれだったのだ。
鳥の人達が森の中から木の皮を採っている。
蛇の人達は木を切り倒して鉄道に積み込んでいた。
木の実など主食は街の近くに植えているのだろう。
しかし、のんびりしている。
働いては休み働いては休み、食事を分けてお湯でといたものだ。
味はともかく腹は膨れた。
37
セ・アカトルに再度到着するがやることが無くなった。
それぞれ仕事をして過ごすことにした。
とはいえ気が向いたとき気分転換代わりに畑仕事でもする程度で多くは皇帝たちの話し相手になるだけだった。
5年が経過した。
老衰でスコットが死んだ。
地上に帰れぬのは残念だがアトランティスの場所に来れたのはよかったと言って死んだ。
クステリアとワルテルが愛し合って子供ができた。名前がアシュリーという女の子だ。
人間の女性はクステリア1人しかいない。
他の男もクステリアに迫った。
離婚もしないままクステリアとゼイルが愛し合って子供ができる。ユリシーズという男の子が生まれた。
さらに2年が過ぎる頃にはクステリアと信介が愛し合って良樹という男の子が生まれた。
クステリアとケインが愛し合ってリンダという女の子が生まれる。
労働者としてついてきた3人からそれぞれジャスティン、ニール、トピーの子供を産んだ。
クステリアは30歳くらいだがまだ子供の産める年だ。
さらにワルテルとの子供のティプルシオを産んだ。
フンハウでもう一生を過ごすと思ったのか吹っ切れていた。
38
さらに40年経過した。
ワルテルは83歳になるおじいちゃんだ。
孫や妻の孫は30人まで増えている。
多夫多妻が当たり前になっている新しい価値観を築きつつあった時、
アタワルパが、「ビラコチャが地上への帰還への許可を与えました。地上の時代が歴史的転換を迎えたようです」と言った。