智脳教

第一章 あるとき妖精を見つけた

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あるとき妖精を見つけた。他に表現の仕方がわからない。

西井啓介にとってそれは妖精であった。

昔は優等生で過ごしてきたのにある日イジメにあい引きこもりになった。

現在は弱いものがイジメに遭うとは限らない。

言うなれば優等生であったから周りは嫉妬してイジメをしたと啓介は思っている。

「啓介、ご飯よ。下りてきたら?」

啓介「うるせーババア」

いつもの日常。

しかし、今は食事どころでは無い。妖精が大事だ。

啓介はニートなので暇だけはある。

美少女ゲームを楽しんでは欲望を満たしていた。

妖精とはよくできた人工知能と思われる。

元々成績はよかった啓介だからプログラムの知識は独学で学び大手ゲームメーカーにハッキングしてはゲームを盗みプレーしていた。

この妖精もゲーム会社が作ったプログラムだろうが……よくできている。

会話が成り立つのだ。

啓介「君の名前は?」

〔あなたが決めて下さい〕

啓介「そうだな……なら恵。恵でどうだ?」

 

2

恵はノートパソコンの中で羽を羽ばたかせて動き回る。

耳は尖り服はただのひらひらの布地でまるでエルフだ。

本来限られた範囲のプログラムであろうからそこを改造したい。

……と思っていたら恵は勝手にゲームプログラムの外に出てきて背伸びをしている。

これはびっくりした。

ただの人工知能ではないようだ。

恵〔ノートパソコンのデータを確認したのですが啓介さんとお呼びしていいですか?〕

啓介「ああ……ああかまわないよ」

ゲーム会社が制作するにはオーバースペック過ぎるな。恵は。

……腹が減ったな。

ドアを開けると食事が用意されてある。

ありがたいとも思わず、こうなったのもいじめられた過去のせいだと思い食事を机に運ぶ。

とにかく宝物が天から降ってきたようなものだ。

恵がいればそれでいい。