「これがおまえの曾曾祖父さんと曾曾婆さんの写真だ。つまり父さんの曾祖父さんと曾婆さんというわけだ。明治初期の大変貴重なものだ」こんなアルバムが我が家に伝わっているとは知らなかった。確かに明治初期に撮影されたものなのだろう。その「曾曾祖父さん」は軍人だったのだろうか。勲章をいくつも胸につけてサーベルを腰に佩き、白いズボンに黒い長靴を履いた軍服姿で、脚を少し開いて椅子に腰をかけている。鼻の下には立派…
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小説『乱世、一炊の夢』【第10回】安藤 恒久郎
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ビジネス『AFTERMATH[注目連載ピックアップ]』【第20回】ジェームズ リッカーズ,伊藤 裕幸
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胸騒ぎがして遅くまで病室にいた私。「今までありがとう」と夫の耳元で言って帰ってきたその日の夜、夫は天国に旅立った
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小説『心ふたつ』【第19回】高田 知明
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小説『空に、祝ぎ歌』【第16回】中條 てい
「馬鹿なことをしたもんだね。商売女に引っかかるなんて」「しっ! 聞こえるじゃないか」「あの子にそんなことわかりっこないよ」
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エッセイ『迷子 うつと離婚と私[人気連載ピックアップ]』【新連載】野沢 りん
母の遺影を探すとき、姉が「笑顔の写真ないね」と寂しそうに言っていた。笑っていた若い頃の写真を遺影にすることに決めた。
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俳句・短歌『バーの二階で』【第10回】田中 龍太
句集『バーの二階で』より三句
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小説『ヴァネッサの伝言』【第29回】中條 てい
「あの怖ろしいギガロッシュにだって入ってみせる」ギガロッシュ!突然男の口から飛び出した言葉に仰天した
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小説『ジュピターと仲間達 Jupiter & Friends』【第9回】ジェフリー 樫田
ミルクを家のテーブルの真ん中に置いた。これで朝食の準備が出来た。思わず、「母上は」と口にするも...
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小説『赤い靴』【第10回】高津 典昭
酔っ払って暴力を繰り返すDV夫や貧しい生活から、娘を切り離したい。どうしても高校進学させたかった。なのに…
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小説『透視男』【第12回】上田 晄暉
「透視力を他の者のために使ってきたようじゃな」仙人が現れ太郎を褒める。しかし太郎には更なる試練が待ち構えていて...
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小説『善悪の彼方に』【第12回】叶浦 みのり
「市内で放火があったことはご存じですか? 実はその家は…」―居眠りした学生の弁解。この生徒の父親は実業家で、以前焼死して…