それから暫くして森の宮の陸軍造兵廠に移った。ここは兵器を造る広大な規模の軍需工場で、私たちの他にも沢山の学徒が動員されて来ていた。みんな現場のいろんな部門に配属され、私は数人の級友と共に事務所に回されて、給料係の手伝いをすることになった。昭和二十年三月十三日の夜、大阪は大空襲を受け、市内の大半は焦土と化した。私の家は、すぐ近くまで炎が迫ったが幸いにも焼け残った。家がびっしり建て込んでいるこの辺り…
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