第3章 室町幕府の崩壊

4.室町幕府の終焉

七月四日<将軍再挙兵・岐阜城>

光秀

「上様、公方様がまたまた挙兵致しました!]        

信長

「何を! 今度はどこで挙兵した!」

光秀

「はっ、烏丸(からすま)中御門第(なかみかどだい)(旧二条城)に、三淵藤英(みつぶちふじひで)(藤孝の兄)、伊勢貞興(さだおき)や公家奉公衆ら主な幕臣を籠らせ、自身は京の南郊外にある槙島城にて兵を挙げました!」

信長

「槙島城!?」

光秀

「はっ、琵琶湖から流れる宇治川を下った、宇治という土地の川べりに近い所に、湖の様に大きい巨椋池というものがあり、そこにある浮き城で、難攻不落の城ともいわれております」

信長

「であるか、儂の自慢の巨船ができ上がったところだ。初就航に丁度良い。勝家や秀長が指揮する兵を乗せ、お主の坂本城に行く。光秀は坂本城に兵を集め待て。お主の戦船の鉄砲隊、その他の兵は纏めてこの巨船に乗せ、対岸に着き次第槙島城を攻める。勝家! 光秀! 城を総攻めにし一日で城を落とせ!」

両者

「ははっ、畏まって候! すぐに戦船を用意し、鉄砲隊を乗船できるよう、待機致します」