俳句・短歌 四季 2022.02.03 歌集「漣の夢」より3首 歌集 漣の夢 【第91回】 上條 草雨 中国江蘇省・無錫に留学し、その地の美麗さに心奪われた著者が詠み続けた、珠玉の短歌二一〇〇首と三九首の漢語短歌を連載にてお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 朝風あさかぜに若草若葉揺れている 思春期香り朝陽に映える 温暖なそよ風草木くさき渡り過ぎ 身体からだに沁みる心地良さ哉 水面みなもにも草地くさちの上も高木こうぼくも 深緑しんりょく溢れ地表潤うるおう
ビジネス 『なぜ職場では理不尽なことが起こるのか?[注目連載ピックアップ]』 【第8回】 中山 てつや,中山 てつや 同期で「えい、やー!」と給料明細を見せ合うと、飛び抜けて多い人がいた。中身を見ると、「家族手当」が追加されており、その額は... 【前回の記事を読む】友人は「人事は見ているから」と言ったが、本社からの異動は、実質的には片道切符。めったなことでは本社に戻れない仕組みになっていた。 古き良き年功序列は根強い人事評価の仕組みを、自分のためだけに、ひとりで作り上げることはできません。評価制度は、入った会社にすでに存在しているもので、その枠の中で工夫を凝らしながら、上手に泳ぐ術すべを、身に着けていくことになります。世の中には、いろい…
小説 『13.Feb チョコレーション』 【第9回】 齊藤 俊彦 なぜか妻に対する罪悪感は感じない、それよりもこの後どうなるのかという不安が、恐怖に近い感情に変化して押し上げてくる 【前回の記事を読む】「ねえ、最高の料理って、どんなものだと思う?」彼女の質問に答えてみるものの、彼女は満足してくれず……里見は玲蓮の意図を全く読めないことから、酔いながらも少し不安を感じていた。調理についての純粋な問いかけなのか、自分へのアプローチなのか。不謹慎ながら後者であることを心の底では期待していた。「君の言う、その最高の料理を教えてくれよ、質問が自分ありき的に感じるから。本当は自分が知っ…