俳句・短歌 四季 2021.03.18 歌集「漣の夢」より3首 歌集 漣の夢 【第13回】 上條 草雨 中国江蘇省・無錫に留学し、その地の美麗さに心奪われた著者が詠み続けた、珠玉の短歌二一〇〇首と三九首の漢語短歌を連載にてお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 春光しゅんこうを浴びて街路の木々の葉が 露つゆ有るように萌えて輝やく 緑中りょくちゆうに紅葉映える鮮やかさ 紅一点に凝視ぎょうしの目行く 朝空あさそらに野鳥一羽の飛翔ひしょう見る 人より先の無重力哉
ビジネス 『なぜ職場では理不尽なことが起こるのか?[注目連載ピックアップ]』 【第8回】 中山 てつや,中山 てつや 同期で「えい、やー!」と給料明細を見せ合うと、飛び抜けて多い人がいた。中身を見ると、「家族手当」が追加されており、その額は... 【前回の記事を読む】友人は「人事は見ているから」と言ったが、本社からの異動は、実質的には片道切符。めったなことでは本社に戻れない仕組みになっていた。 古き良き年功序列は根強い人事評価の仕組みを、自分のためだけに、ひとりで作り上げることはできません。評価制度は、入った会社にすでに存在しているもので、その枠の中で工夫を凝らしながら、上手に泳ぐ術すべを、身に着けていくことになります。世の中には、いろい…
小説 『鼠たちのカクメイ』 【第28回】 横山 由貴男 「かあさま。おなかすきまちたあ」――まだ3歳のひとり息子が、隣の牢で泣きじゃくっている。犬ころのように首に縄を掛けられ… 【前回記事を読む】田沼意次の孫には、咎人の刺青が彫られていた。その理由は―「正義だと思って俺も賄賂を贈った。すると父上が腹を切ろうと…」この数か月大坂町奉行の大牢は、大塩事件の容疑者たちですし詰め状態だった。座敷牢のひとつには、平八郎の実質上の妻であるゆうと格之助の嫁みねが囚われていた。後ろ手に縛られ、ひざの上には石板が数枚乗せられている。「みね。ここが正念場やで」「はい。でも、お義母さん」その…