俳句・短歌 四季 2021.03.11 歌集「漣の夢」より3首 歌集 漣の夢 【第12回】 上條 草雨 中国江蘇省・無錫に留学し、その地の美麗さに心奪われた著者が詠み続けた、珠玉の短歌二一〇〇首と三九首の漢語短歌を連載にてお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 著者・上條草雨の歌集 「漣の夢」より、毎回3首ずつ連載形式で紹介します。 夜に成り暗い巷ちまたを濡らし行き 心も洗う春雨はるさめの水 園庭えんていに赤紫あかむらさきの花開き 躑躅つつじ集団幸福に咲く 夕景色ゆうけしき平安湛たたえ目を飾り オレンジ色に輝く美徳
小説 『眠れる森の復讐鬼』 【第7回】 春山 大樹 顔面まで焼けただれ、身元不明。いじめ被害の女子高生は、なぜあの公園で灯油を被ったのだろうか。 二〇一四年三月二十三日、月曜日の昼休み、急に教室が騒がしくなった。スマホに衝撃的なニュースが流れてきたからだ。その日の未明午前三時頃、山本公園で火災発生の通報があり消防隊が駆け付けたところ、人が炎に包まれて倒れているのを発見。病院に救急搬送されたが全身に火傷を負っており、意識不明の重体。近くに灯油を入れていたポリタンクが落ちており、焼身自殺を図ったものと思われる。顔面を含め全身が焼けただれている…
小説 『落花流水のように 巡り合い、惹かれ合う男女が織りなす愛のゆくえ[人気連載ピックアップ]』 【第9回】 ラヴKISS MY 「カモフラージュなんでしょ。私達別れる必要ないんじゃないの」突然やってきてそう詰め寄られ… 【前回の記事を読む】「本当の婚約者になれ」カモフラージュのはずがまさかの格上げ?! 私の頭の中はパニック寸前で…俺は沙優に惹かれていた。沙優を抱きしめて、俺の腕の中ですやすや眠る沙優を誰にも渡したくないと強く感じた。こんなにも女を深く愛する事があるなんて、誰が想像出来ただろうか。しかし、沙優は俺の彼女の存在を凄く気にしている。彼女とは自然消滅もありうるかもしれない、それほど愛情を感じていない。ま…