俳句・短歌 歴史・地理 歌集 歴史 2021.02.10 歌集「風音」より三首 歌集 風音 【第28回】 松下 正樹 何気ない日常にある幸せを探しに。 優しい風を運ぶ短歌集を連載でお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 なだらかな坂多き街 白波の 寄せては退きし証しを刻む 崖ぞひにこんこんと湧く泉あり 縄文人の水汲みしところ あざやかに紅(あか)く粧(よそほ)ふ丸(まろ)き壺(つぼ) 弥生の土器が掘り出ださるる
小説 『終恋 [人気連載ピックアップ]』 【第2回】 高生 椰子 「死ぬ死ぬ詐欺」に遭った私がバツ2になった理由。――2回目の夫は23歳年上で、私以外の恋人が何人もいた。最初は内縁関係だったが… 【前回の記事を読む】一通のショートメール…45年前の初恋の人からだった。彼は私にとって初めての「男」で、そして、37年前に私を捨てた人だ。最初の結婚は、2年足らずで終わった。私は小さな府営住宅に住んでいる両親の元に出戻りした。別れた時、私は妊娠しており、シングルマザーで娘を産んだ。父は脳梗塞で自宅療養中、母には父の介護と私の娘の世話をしてもらっていたので、働き手は私一人だけだった。必死になって働…
小説 『遥かな幻想曲[人気連載ピックアップ]』 【第11回】 尾島 聡 「あなたはほんとロマンチストだね…」新聞社に勤める夫が、グランドピアノの美しさを聞いたことのない言葉で飾った 【前回の記事を読む】商談で何度も値引き額を提示。定価よりも2割引、さらにはキャッシュバック…。行き過ぎた価格設定に何かが引っかかる。十二月二日の朝、和枝と廉は呉羽楽器商会のB型中古販売会第二弾に来ていた。ピアノ探しの旅も、国産は選択肢から消え、二人が「弾きたい」「聴きたい」スタインウェイ探しへと行き着いていた。今回出品されたのはかなり手が加えられた代物で、店の技術サイドから「少々難あり」とのコメ…