邪馬台国時代(二世紀~三世紀)の倭国では漢字が使われていたか?

1 歴史書では

日本に正式に漢字が入ってきたのは、第十五代応神天皇の時代(四世紀)に、「百済国の賢(さか)し人和邇(わに)(王仁)吉師(きし)が論語十巻と千字文一巻を貢進(たてまつ)りき」

と『古事記』に記されている。

2 考古学では

埼玉県稲荷山古墳から出土した鉄剣(73・5センチメートル)と、熊本県江田船山古墳から出土した太刀(91センチメートル)の両古墳から「獲加多支鹵大王(わかたけるおおきみ)」(=雄略天皇・四七一年頃)と読める文字が象嵌(ぞうがん)されている。

以上が正式な漢字の伝来と日本最古の使用例である。

概ね大和国家成立の古墳時代と言える。