くろがねの隠岐の駅鈴手に振れば 遠世の音のすずやかに鳴る
*くろがね 鉄の古い呼び名。
しめ縄に幣しらじらと八百杉の くさいろの実の鈴なりに垂る
*幣 神に祈るときに供える布や紙。
ゆうらりとお化け海月の浮かび出て 人らデッキに声あげて寄る
“忘れえぬ旅をまたひとつ三十一文字に封印す”
――日本の面白さに旅装を解く暇もない
最果ての無人駅から、南の島の潮の香りまで、まだ見ぬ土地に想いは募る。
尽きせぬ思いが豊かな旅情を誘う、味わい深き歌の数々を連載にてお届けします。
くろがねの隠岐の駅鈴手に振れば 遠世の音のすずやかに鳴る
*くろがね 鉄の古い呼び名。
しめ縄に幣しらじらと八百杉の くさいろの実の鈴なりに垂る
*幣 神に祈るときに供える布や紙。
ゆうらりとお化け海月の浮かび出て 人らデッキに声あげて寄る