ほれぼれと翼をひろげ南へ 季節の風に乗りて発ちゆく
とび石のやうにつらなる島々に 沿ひて果てなき海原わたる
二千キロの渡りを終へて羽根たたむ 宮古の島に冬を過ごさむ
四季がある日本は移ろいやすいのだろうか。
行き交う人々の心や街の景色は千変万化で、過去はさらに記憶の彼方へ押しやられてしまっているかのよう。
だが、南の島々には、あの戦争を経ても変わらぬ日本の心が残されていた。
過去と現在、時間の結び目を探しながら、日本古来の清き明き心を見つける旅の歌短歌集を連載でお届けします。
ほれぼれと翼をひろげ南へ 季節の風に乗りて発ちゆく
とび石のやうにつらなる島々に 沿ひて果てなき海原わたる
二千キロの渡りを終へて羽根たたむ 宮古の島に冬を過ごさむ