青芒・大葉子・どくだみわが庭に
猛くしげりて匂ふ六月
移り気の多き人の世に咲き出でて
白百合きよくにほひたちくる
梅雨あけて日照りはあつしみづみづと
若き葡萄の房は垂れたり
四季がある日本は移ろいやすいのだろうか。
行き交う人々の心や街の景色は千変万化で、過去はさらに記憶の彼方へ押しやられてしまっているかのよう。
だが、南の島々には、あの戦争を経ても変わらぬ日本の心が残されていた。
過去と現在、時間の結び目を探しながら、日本古来の清き明き心を見つける旅の歌短歌集を連載でお届けします。
青芒・大葉子・どくだみわが庭に
猛くしげりて匂ふ六月
移り気の多き人の世に咲き出でて
白百合きよくにほひたちくる
梅雨あけて日照りはあつしみづみづと
若き葡萄の房は垂れたり