二人が立派な中央玄関に入ると、中にいた衛視たちはとても敵わないとみて早々に逃げ出した。まるで見学者のように二人は堂々と廊下を進み、階段を上り、衆議院議場に入った。

「随分みすぼらしいが、当座の王座としてはこれが最も相応しかろう」

そう言って、青竜は中央奥の議長席に腰かけた。小さな彼が背の高い椅子に座ると何とも言えない滑稽さがあった。

その時、議場に原防衛大臣とその秘書が姿を現した。大臣は眉根を寄せ、頬を紅潮させ、興奮状態で山口に詰め寄ってきた。

「一体どうなっているんだ? 鷹山さんが亡くなって、今日の計画は中止のはずじゃなかったのか」

「それが事情が変わりまして」

「事情が変わっただと? 総理は既に首相官邸から避難しているんだぞ。これではクーデターは失敗だ。私はこんなずさんな計画には参加しない。いいか、おまえたち、もし逮捕されても絶対に私の名前を出すんじゃないぞ。おまえたちが全部責任を取って詰め腹を切るんだ」

その時初めて原は議長席に見慣れない金色の眼をした子供が座っているのに気づいた。

「子供? 誰だ、そいつは」

「ご紹介が遅くなりました。こちら、新総裁の鷹山青竜様です」

「鷹山青竜……まさかおまえたち、あの化け物を復活させたのか。あの火災で焼失したと思っていたのに。新総裁? 誰がそんなこと認めたんだ。俺は聞いていないぞ!」

原は声を荒げた。

「自衛隊はおまえたちには協力しない。むしろ、おまえたちを倒すべく行動する。覚悟しておけ」

そう言い放って、原と秘書はその場を立ち去ろうとした。

しかし、彼らの背後で山口が白目を剥きながらぶつぶつと何かを念じると、彼らは突然足を止め、胸や喉を掻きむしって悶絶し始め、遂にその場にばったりと倒れて息を引き取った。

次回更新は8月29日(土)、21時の予定です。

 

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