飲みたくなくて何度も吐き出し、それで副作用のリスクがあって、それでいて効果が無い状態で、私には猫さんに頑張って飲んでくれ、とはとても言えない。

すべてが終わったことを悟った。猫さんが生き延びるための治療はもう終わりなのだ。もう嫌な思いや苦しい思いをする事は無いのだ。私も妻も泣きながら、猫さんが入っているキャリーケースに話しかけた。

「帰ろう、帰ろうね。もう、病院で嫌な思いをしなくていいんだよ。これからは、ずっと大好きなお家で過ごそうね」

そう何度も何度も話しかけた。猫さんはげっそりと痩せた顔を私に向けた。その穏やかな顔つきからは「早く帰りましょうよ」と言っているようだった。

病院を出たが、涙は止まらなかった。水を飲まない理由が分かった。飲めなかったのだ。いつだって猫さんは正しかった。私は最期くらい猫さんに負担を掛けずにお世話をしようと心に決めた。

ステロイドは話し合いの上、減量して続ける事になった。プレドニゾロンを[史吉2.1]5mg飲んでいたが、抗がん剤との組み合わせで飲むものだったので、抗がん剤を止めた以上、飲む意義は無いと思った。

先生は食欲増進効果もあると言っていたが、ステロイドの長期使用は免疫抑制作用などの副作用があるはずと主張したら、納得してくれた。同時に、急に止めると副腎不全などのリバウンドがるのでは? と尋ねたら先生は当面は半量飲ませましょうと提案してくれた。このあたりは人間への投与と同じに考えてよいのだろうか?

帰宅後、猫さんはおしっこを漏らした。カリカリ食をほんの少し食べた。その他にちゅーるとシリンジ食を合わせて110キロカロリーで、飲水は130mlだった。体の過剰な水分を減らさないと。でも尿毒症の原因になる老廃物をフラッシュしないなんて。透析ができない猫さんには、もうどうしたらいいのだろう?

次回更新は8月16日(日)、11時の予定です。

 

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