【前回記事を読む】キャリーケースに「それ」を詰め、飛散した血痕を拭きとり撤収するまで、たった15分だった。警察が到着した頃にはもう…

# 15 #

俺は暴対課のドアを開け、室内を見回す。声をかけようとした瞬間、室内の女性から声がかかる。

「何の用ですか? 小林警部補」

俺は声の主を見た。その女性はカップ麺をすすっていた。俺は

(おそらく、仕事で遅れたせいで今食事しているんだろう?)

くらいに考えていた。突然、別の男性……おそらく刑事……がその女性に声を掛けた。

「菊池! 飯なら昼に食べたろう? なんでカップ麺なんか食ってるんだよ!」

俺は唖然としてしまった。暴対課にも変わり者がいるとは聞いていたが……どうやらこの女性刑事らしい。ということは……この女性刑事の名前は……

「菊池凛……刑事ですね?」

俺は女性刑事に尋ねてみる。菊池 凛刑事はカップ麺のスープを飲み干している最中だった。スープを飲み終え……信じられないことに……菊池刑事は小さくゲップをしてカップ麺容器を机に置くと

「ご明察。さすが小林警部補」

菊池刑事はあっけらかんと答える。なんでこの城東警察署は変わり者が多いんだろう?

俺は菊池刑事に

「……お食事は終わりました? 仕事の話をしてもいいですか?」

多少、嫌味を込めて聞いてみた。この女性刑事……菊池凛……は年齢は40代(おそらく)鋭い目つきの持ち主で、言葉の端々に勝気な性格が出る。俺も目つきが怖いと言われているが……上には上がいるようだ。俺はさっさと用を済ませたく、尋ねる。

「極竜会について教えてほしいのですが?」