音たかく夜空にあがる大花火
仰ぐ群衆のどよめきおこる
雨の朝 斑入りの筍竹林の
土を突き上げ出でて伸びゆく
竹の子は皮を被きて伸びゆけり
黒き斑紋あざやかなり
季節に誘われ土地を巡る尊きいのちを三十一字に込める
最北の地で懸命に生きるウトウ、渚を目指していっせいに駆ける子亀……曇りなき目で見つめたいのちの輝きを綴る短歌集を連載にてお届けします。
音たかく夜空にあがる大花火
仰ぐ群衆のどよめきおこる
雨の朝 斑入りの筍竹林の
土を突き上げ出でて伸びゆく
竹の子は皮を被きて伸びゆけり
黒き斑紋あざやかなり