【前回の記事を読む】理事長退任にあたって、学校の玄関から学園の門までずらりと並んだ職員の方々…拍手をして送っていただいた。
第1章 筆者の経歴
6 筆者が扱った事件の例
(1)社会的に大きい意味を持つ再建等に関する事件
③民事再生手続の申立てをリース契約の解除事由とすることは無効
民事再生手続開始の申立てがあったことをリース契約の解除事由とする特約を無効とし、これに基づくリース契約の解除の効力を生じないとした判決(最高裁判所平成20年12月16日)を得た。
民事再生手続の中で債務者の事業におけるリース物件の使用の機会を失わせないためである。
この判決は、2009(平成21)年12月24日日本経済新聞朝刊によれば、同紙が実施したアンケート調査で、2008~2009年に特に注目した裁判を尋ねたところ、第2位にランクされた。
(2)印象に残った知的財産権(特許権等)侵害訴訟
知的財産権(特許権等)侵害訴訟も権利者・相手方の代理人として多く携わっているが、印象に残る幾つかの事件をあげる。
①負荷試験装置の特許侵害事件
筆者の依頼者が自家用発電機等が正しく作動することを試験するための水抵抗器を使う負荷試験装置(いわば湿式)において、主電極を円筒形ベース電極の中に上から吊り下げる方式を開発したところ、同様の負荷試験装置で主電極を円筒形ベース電極に下から貫入し据え付ける方式の特許権者から、特許権侵害で訴えられた。
当方は、作業性、安全性等の点から吊り下げる方式の利点を強調し、これは容易に思いつかないことを主張して勝訴した(東京地方裁判所平成10年10月7日判決)。
そして、依頼者は訴訟の間に水抵抗器を用いない(いわば乾式)、より簡潔な負荷試験装置を技術開発して、営業上の大きな成功を収めるに至った。