こばとが力になれるのは息子に対してだけではあったが、彼のような反抗は抑えつければいいというものではないということは分かっている。
心の発達の段階で二歳の時は駄々こね、三歳頃は口答えという反抗があり、五歳の頃は屁理屈という自己主張をして次第に自我を確立していく。
彼の場合は保育所の頃はただ大人しく、いじめられてもやり返しもしなかった。
小学校に上がってからは母親の厳しい要求にも黙って従い、ノルマをこなしていた。そして九歳、十歳になってはっきり自我が目覚めてきたのだ。
彼の幼児期はあまりに素直、悪く言えば言いなりで大人しかったので、ギャップが大き過ぎた。
こばとでも療育指導中、反抗の様子が見られるようになった。
今では「やりたくない」と言葉で言えるのだから、そう言えばいいのに、机をガタガタさせたり、挙げ句にはひっくり返したりした。
からかうという感情も出てきたようで、ニヤニヤ笑い、スタッフの反応をチラチラ見たりしながらやる。幼児期の試し行動である。
幼児期に手がかからない大人しい子でも思春期になってからそのイヤイヤ期が来る。皆通る道であるが、言葉が遅かった子は精神年齢の発達も遅れるのでずれこんでしまう。
だから、あんなに大人しかった子が!!と周りはびっくりするのである。
反抗も心の成長には必要だ。人間って飛び越えて発達はしないのだ。
踏むべき段階は踏みながら成長する方がいいのだなぁ~と改めて思う。
幸い姉の反抗は下火になってお母さんはほっとしていた。
彼の方はこばとをいったん中止し、反抗、反発の機会を減らそうと提案した。
指示を減らして彼の意思を尊重していけば、十二歳頃には彼も落ち着いて精神面も成長するだろうから、長い目で見守ろうとお母さんと話し合った。
次回更新は7月8日(水)、14時の予定です。
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