“The issue is resolved. Now back to in orbit!! ”(問題は解決した。元の軌道に戻ったよ)と。

ひとまず苦痛は去ったので、本件担当の部下のエドと、前から気になっていたシカゴ風ピザ屋に場所を変更して、少しばかり重い昼食を楽しんだ。

しかし、簡単に物事は進まない。リオアルゴム社より突然「大事な報告があるので電話会議を」との連絡が入ったのは、調印直前のある日であった。

リオアルゴム社の親会社、RTZ Corp plc社が同社の多数権益(持分)を手離すと言うのである。経営方針上の違いから、との理由であったが、Material Change、いわゆる“重大な変更”に相当する。同社単体での業績は安定的で、投資適格を確保していたとは言え、大きな後ろ盾を失うことは痛手であった。

後に同社の持つ優良な鉱山権益に目を付けたBilliton社が買収に動き、BHPに組み込まれていることになるのだが。

CITIとも協議して、それぞれの審査部門での承認を得るのに少なからぬ労力と時間を使ったものの、何とか調印に漕ぎ付けた。Milbank&Tweedの会議室で、積み上げると1m は超えるDocuments(契約関係書類)のサインページに何十回とペンを走らせ、1992年内にClose(調印)できた。

調印と新年を会議室の冷蔵庫に用意しておいてくれたシャンパンを抜いて祝うと、階下に待たせておいたリムジンで、North Bergen Countyの自宅に戻った。その年度内の案件にするべく、年末ギリギリまで間に合わせて案件を仕上げる事が多かったので、NY時代に4回年越しをした内、2回は弁護士事務所で新年を迎えた。

年明け、これも慣例となっていたが、関係者が集まってClosing Dinner(調印を祝う夕食会)が開かれた。Agent行がレストランを選ぶことになっていて、今回は、クリスと相談の上、

Le Cirqueというフレンチレストランを選んだ。どれ位飲んだか覚えていない。厳粛なスピーチと乾杯で始まったディナーは、クレープシュゼットの炎に刺激されたのか、半分乱痴気騒ぎに発展して終わった様に記憶している。格式高い店側には相当迷惑であったと思う。

 

👉『「もう時効?」昭和から平成の”限界的金融界”裏話』連載記事一覧はこちら

【イチオシ記事】夫の不倫現場に遭遇し、別れを切り出した夜…。「やめて!」 夫は人が変わったように無理やりキスをし、パジャマを脱がしてきて…

【注目記事】「いじわる…しないで下さい」…背中のフックを外され、左右とも指でなぞられた。口に含まれ舌で転がされると声が出てしまい…

 

ゴールドライフオンラインは、表現者を応援するウェブメディアです。
生身の人間が紡ぐリアルな言葉だからこそ、読者の心を揺さぶる力があると確信しています。
あなたも、"表現者"になってみませんか?
ゴールドライフオンライン編集部:glo_henshu@gentosha.co.jp