わんが天井からのぞいて見ると、子どもたちは三人でひとかたまりになって大嵐の音と戦っていた。
「チーホねえちゃん、おとうさんとおかあさん、だいじょうぶかな……」チーグが言った。
「……うん、きっとだいじょうぶ、パッションのつるも全部(ぜんぶ)下げて、全部ブルーシートをかけたって言ってたし……」
急にゴーーーーッと風が吹いて、窓という窓が、がたがたとゆれた。
ミーニョが、毛布(もうふ)を両手でぎゅっとにぎって、「チーホねえちゃん、おとしゃんとおかしゃん……」といったきり泣いてしまった。
「わぁーん、わぁーん!」
「ミーニョ、だいじょうぶだよ。おとうさん強いし、おかあさんも……強いから」とチーグ。
しばらくたつとまた、「チーホねえちゃん、おとうさんとおかあさん、だいじょうぶだよね……」と、チーグ。
「……うん、きっと……だいじょうぶだよ。太(ふと)いつなで、ハウスのビニールシートをしばったって言ってたから……」
横(よこ)なぐりの雨が、バタバタバタッと窓にあたって、ガラスが割われそうになった。
「わぁーん、わあぁーん、わぁーん……」
もうミーニョは泣くのがとまらない。
「ミーニョ、泣いちゃだめ、おとうさんは腕(うで)太いから、台風なんかに負けないよ。おかあさんも……えーと、髪(かみ)の毛太いから、負けない」とチーグ。
雨の音がどんどん強くなる。
「チーホ、チーホねえちゃん、おとうさんとおかあさん、だいじょうぶかな……」
またまたチーグが聞いた。
「……うん……きっと……だいじょうぶだよ。前にもすごい台風、来たことあるって言ってたし……だいじょぶ……」
そのとたん、ブッと、すべての灯(あか)りが消えた。停電(ていでん)だ。
三人はもう、生きた心地(ここち)もしないサ。
「きゃーーーーっ」
「ぎゃあーーーーーっ」
「びぇーーーん! びぇーーーん!」
ますます布団の真(ま)ん中に、ぎゅっとひとかたまりになって、毛布をかぶってふるえていたよ。
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