【前回の記事を読む】母が亡くなった後、母が毎年していたように親戚に挨拶へ行くと、「もう来ないでほしい」と言われた。

Chapter 1 家族という鎖に縛られずに生きる

「我慢の連鎖」を断ち切る

「母の呪縛」「我慢の連鎖」を断ち切る決心をする

今思えば、母は私に依存していました。

県外の大学に進学し、自由な一人暮らしを謳歌していた私を、卒業後すぐに地元に呼び戻したのも母でした。

おそらく母は、自分の分身がほしかったのでしょう。

私は幼い頃から、家に来客があれば、その人がどういう人なのかを教えられ、何かをもらったときにどうお返しするかといったことも教えられ、お寺など、家と関係のあるあらゆる場所に連れていかれました。

しかし、母が亡くなってからわかったのですが、私が教わってきたそういう知識を、妹や叔母はまったく知りませんでした。

母は私のことを、「いずれは自分と同じ立場になる人間だ」と考えていたからこそ、徹底的に教育し、自分と同じことをしてほしかったのだと思います。そして私は、母が亡くなって数年は、親戚づき合いも人間づき合いも、母に言われた通りにやっていました。

父が喜ぶと思ったからです。

ところが、父はまったく喜ばないどころか、あまりよく思っていない様子でした。

父は父で、母の生前から、そういったことを面倒くさいと感じていたようです。

 

そんな折、母方の伯母が入院し、従兄から「もう、面倒な親戚同士での贈り物のやりとりなんかはやめよう」と提案されました。