そして、ミーニョの目の前の、パパイヤの木のてっぺんにとまった。それは灰色(はいいろ)で、胸が黄色(きいろ)くて、黒い頭に赤(あか)い飾(かざ)り羽(ばね)のついた笛吹(ふえふ)き鳥(どり)だった。
「ミーニョ、ミーニョ、どうしてそんなに泣いているの?」
「だって、チーホが、だって、チーグも、わたしをおいていっちゃったんだー、ウェーン」
ミーニョは、口笛を吹くのをやめて、また泣き出した。
「まあまあ、それで悲しいのね」
笛吹き鳥は、笑いながらゆっくりと歌いだした。
「ピョーロ ピョロロロ ピルリルリー ピョロロロロー ピルリルリー」
「ぐすん、ヒクッ」
ミーニョは、だんだん悲しい気持ちがどこかへいってしまい、一緒になって口笛を吹いた。
「ピョルルルー ピルルルー……」
「ぽろろろりー ぴるりるりー……」
口笛と鳥の歌は、楽しそうにいつまでも続いたよ。しばらくすると、ミーニョはすっかり泣くのを忘れてやっと笑顔が戻って来た。
「ミーニョ、悲しくなったらまたいつでもお呼びなさい」笛吹き鳥は、歌いながら森の方へ帰っていった。ミーニョはスカートの砂をポンポンとはらって、台所(だいどころ)まで走って行った。
そして、チーホとチーグとおとうさんが畑から帰ってくるまで、おかあさんが夕飯(ゆうはん)をつくるのを手伝ったよ。ケケ……
【イチオシ記事】私の体を滅茶苦茶にしたあの人は、さえない中年の教師だった。前の席の女子が思わず「キモイんだけど」と漏らすような。
【注目記事】30年続いた不倫関係。当初彼は「避妊はしない。二人の子どもができたら嬉しい」と言ったが、実際に子どもが宿ってしまい…