小森勝が会社定年退職の日を迎えました。

「小森勝さん、長年ありがとうございました。本当に長い事ご苦労様でした。小森さんの卓越した技術はわが社の製品向上にどれほど貢献したか、言葉では表現できないほどです。このまま退社されるのは真に惜しい気が致します。本当は原出君や志望君などの若手をもっと鍛えて欲しかったのですが」

「社長ありがとうございます。無事定年を迎えほっとしています。私の見るところ原出君や志望君はもうりっぱな戦力ですよ。その点は安心です」

「そうか、ありがとう。ところで小森さん、これからどうされる? もしご希望があればわが社の関係会社への就職の紹介もしますが?」

「社長、ありがとうございます。でも、いままで走り続けてきましたから、しばらくのんびりしたいと思います」

「そうか、もったいないと思うけれどそれもいいでしょう。お身体に気を付けてください。ありがとうございました」

「ありがとうございました。失礼します」

廊下へ出て「あーあ、これで仕事ともお別れだ。なんだか寂しいな」

ほっとするとともに寂しさがこみ上げてきました。

 

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