【前回記事を読む】インターホンに出ると「城東警察署の者です。例の件で、お話を聞きたいのですが」と。すぐにドアを開けると…
# 7 #
「君たちが死体のことで相談に来た後、現場に行ってみたんだが……その……死体が無かったんだ」
近藤彩は
「え? でも私たちは見ました。見たんです!」
近藤彩の声が少しだけ大きくなった。俺は咄嗟に
「君たちの相談を受けた女性警官も、嘘は言っていないと確信しているんだが、肝心の死体が無かったものだからこうして確認に来たんだ。死体の状況とか覚えている範囲で教えてもらえるかな?」
近藤彩は頷き
「私たちが控室に来ると、ドアが開いていたので奏馬君にサインをもらおうと中をのぞいたら女の人が床に横たわっていました」
俺は尋ねた。
「女の人で間違いはない?」
近藤彩は
「髪が肩くらいまで伸びていて、スーツにタイトスカート……だったと思います。色はベージュでした」
俺はメモを取りつつ続けて尋ねる。
「何故その時すぐに死体だと思った?」
近藤彩は
「女の人はうつぶせで動きませんでした。それで、頭から……その……血が流れていました。そしたら可奈ちゃん……可奈子という子が『この人死んでるんじゃない?』って」