野菜の摂取量が少ないと、成人であっても細胞分裂の盛んな血液や皮膚、さらには味覚細胞の分裂に支障を来す。また、活性型葉酸は、タンパク質の中のアミノ酸であるメチオニンが肝臓でシステインに変換される際にできるホモシステインの蓄積を防ぐ役割がある。

活性型葉酸摂取量が少ないと、血中ホモシステイン濃度が増加して、そのホモシステインが血管の内壁タンパク質に結合し、その構造を変える。ホモシステインは、通常のアミノ酸と同じ構造を持つが、SH基があるので、容易にタンパク質(SH基を持つシステイン残基)に結合するのである。

すると、免疫細胞が、その構造の変化した内壁タンパク質を異物と見なして攻撃し、そこに脂肪やコレステロールを取り込んで、膨らみ(プラーク)を作る。そこに、血栓ができると、脳卒中や心筋梗塞、アルツハイマー病の原因になる。

葉酸の効能について上記の作用が判明した後、アメリカとカナダは、小麦粉に葉酸を添加することを義務づけた法律を1998年に制定した。

すると、その4年後には脳卒中による死亡率が激減したことが報告されている。4万人近い人を対象とした大規模投与で明らかになったエビデンスである。同じような法律は、現在世界各国の80カ国以上で制定されており、そのような法律がないのは、主要国では日本と中国のみとなっている。

葉酸不足を補うためにサプリメントが推奨されているが、サプリメントに含まれる葉酸は化学合成品であり、体内で二段階の還元反応で活性型のテトラヒドロ葉酸に変換される。

ところが、この変換を触媒する酵素遺伝子に変異があることが分かり(アメリカでは人口の17%が変異型)、化学合成葉酸が活性型に変換される活性が弱いことが判明している。

また、体内で活性型葉酸を再生する酵素遺伝子に欠損のある人が人口の5%あり、さらに日本人女性の2/3は、遺伝子多型(遺伝子の塩基1個に変異があるケース)により酵素活性が弱いために、体内の活性型葉酸の量が低くなることが分かっている。

やはり、サプリメントの葉酸ではなく、野菜から活性型葉酸を摂取するのがよいことになる。

植物工場では、活性型葉酸を数倍〜10倍ほど増強できる技術が確立している。The Lancetという権威のある医学誌に、26万人を13年間追跡した結果、野菜を5皿分(約350g)以上食べる人は、3皿分以下しか食べない人に比べて、脳卒中になる割合が有意に低いことが報告されている。

 

👉『孫たちへ~人生で大切な4つの指針~』連載記事一覧はこちら

【イチオシ記事】初めての夜は独特だった。「男なのに、それで満足できるの?」と聞くと、彼は不思議そうに「男だけ気持ちよくなるのは違う…」

【注目記事】夜、二人きりになった途端に抱きついてきた夫。「一日中、部下に取られていたから…早くおいで」と言って私の手を引っ張り…