しかし体の違いこそあれ、人口の半分は女性です。SDGsも「性別の平等、全ての女性及び女児の能力強化」を謳(うた)っています。

日本には女性専用車両というシステムがあります。コロナ流行以前は通勤電車が過密でした。セクハラ行為を防止する為に鉄道会社は朝の一番過密な時間に女性しか乗れない車両を設けました。

「女性専用車両は男性に対する差別だ」と言う男性もいますが、そういう人は女性の苦労が分かっていません。多くの女性は痴漢被害の経験を持っています。

バスで二人がけの座席に空席があると、殆どの女性客は女性が既に座っている座席を選ぶのに気付くでしょう。人口の半分は女性なのだから、女性専用車両は八両ある中の一両だけでなく四両あって然るべきです。

城など文化財の出入り口は狭い所が多く、タイミングがかち合うと訪日観光客である欧米の男性は私を先に行かせてくれます。私が女性で欧米ではレディファーストが浸透しているからです。英語では女性を弱い性別(weaker sex)という場合もあります。男性の腕力は女性より勝っているからレディファーストがあるのでしょう。

日本の男性は女性の前に割り込んだり、エレベーターでも先に降りたりするなど日本の男尊女卑は根強いです。

私の戸籍は女性で、本人も自分を女性として認識しています。そういう私は女で得した時と、損した時と両方あります。

得した時は何か奢(おご)ってもらった時です。女性は稼ぎが少ないからか、飲食代など安かったりします(これを書いた後で賃金格差があるのを喜んではいけないと思いました)。男性ばかりの集団でも女性がいれば紅一点と言われ歓迎されます、もっともこれは若かった時の話でオバサンになってからは歓迎されません。

損した時は女性というだけで馬鹿にされる時があるからです。男性の上司が対応すると、怒る客は掌を返す様におとなしくなったりします。働く女性なら誰でもこういう経験を持っています。悪い事をしなくても女性がハンドルを握っているだけでクラクションを鳴らす、すれ違いざまに罵倒する、女性ドライバーはそういう経験もあるでしょう。

女というだけでチヤホヤして罵倒する、男とは不思議な生き物です。


[注釈]

1 富士講:富士山信仰の信者により構成されたグループ、旅行費用を「講」で積み立てた。女人禁制の富士山に行けなかった女性は富士塚より富士山を眺望して富士山信仰をかなえた。関東各地にある築山、富士塚は縮小された富士山と見なされた

 

👉『持続する社会』連載記事一覧はこちら

【イチオシ記事】彼は私を強く抱きしめ、愛していると言った。私には夫も子どももいるのに…。それからおよそ30年、彼との不倫関係が始まる

【注目記事】「なぜ投身前に見つけてあげられなかったのか?」自問自答は果てしなく続き、何度も悔やんだ