俳句・短歌 歴史・地理 歌集 歴史 2020.09.30 歌集「風音」より三首 歌集 風音 【第9回】 松下 正樹 何気ない日常にある幸せを探しに。 優しい風を運ぶ短歌集を連載でお届けします。 この記事の連載一覧 最初 前回の記事へ 次回の記事へ 最新 あな不思議 おたまじゃくしに足が生え 尾が消えて蛙に変身す かおかおと蛙がより合ひ鳴き交す 歌垣の池にぎはひけり *歌垣 筑波山で行われていたと云う、男女の歌合せの祭り。 蛙たち 五月となれば池を出で 四足ふんばり土踏み歩む
小説 『再愛なる聖槍[ミステリーの日ピックアップ]』 【新連載】 由野 寿和 クリスマスイヴ、5年前に別れた妻子と遊園地。娘にプレゼントを用意したが、冷め切った元妻から業務連絡のような電話が来て… かつてイエス・キリストは反逆者とされ、ゴルゴダの丘で磔はりつけにされた。その話には続きがある。公開処刑の直後、一人の処刑人が十字架にかけられた男が死んだか確かめるため、自らの持っていた槍で罪人の脇腹を刺した。その際イエス・キリストの血液が目に入り、処刑人の視力は回復したのだという。その槍は『聖(せい)槍(そう)』と呼ばれ、神の血に触れた聖(せい)遺物(いぶつ)として大きく讃えられた。奇跡の逸話(…
小説 『幸せを呼ぶシンデレラおばさんと王子様[2024年話題作ピックアップ]』 【第6回】 武 さき 「しばらく、男性はいいの」しかしカフェで出会った男性と偶然の七度目の再会。本当に縁があるのかな... ぶらぶら一時間ぐらいして、地下の惣菜コーナーでサラダを見ていて同じ物に手が伸びた人がいた……「えぇ! 何で」と口が開いた。彼も口が開いている。二人して笑ってしまった。偶然でもお互い驚いた。「お夕飯一人ですか」「えぇ……」しまった!「縁が有るようですね。一緒に夕食どうですか」「そうですね」と受けてしまった。あまりにも偶然に会うので、つい受けてしまった。まぁいいか、真面目そうだし一度の夕飯くらいと、…