【前回の記事を読む】1つの業務指示が、数百人の人件費を左右する!? 業務指示のコスト・影響力を意識することの重要性
第1章 業務指示はコストであり、戦略的手段である
本章では、チェーンストアにおける本部と店舗の間で日々やり取りされている「業務指示」に着目し、それに伴って発生している"見えにくいコスト"を定量的に見ていきます。
そのうえで、業務指示は本来どうあるべきか、どのように設計・運用すれば良いかを考え ていきます。
業務指示の役割と現状
チェーンストア企業では、全国に展開する多くの店舗を一体で動かすために、本部から各店舗へ日々様々な業務指示が出されています。たとえば、新商品の売り方やキャンペーンの実施方法、在庫管理、さらには緊急時の対応まで、その内容は実に多岐にわたります。
こうした指示は、企業全体の一体感を保ち、ブランドの統一性や品質管理を実現するために欠かせないものです。
一方で、指示を作成し、伝え、実行するまでには、本部・店舗それぞれに時間や人手、場合によっては物理的な資源もかかっており、それらの"見えにくいコスト"が軽視されがちなのも事実です。
そこで本章では、業務指示に伴って発生している「人的時間コスト」と「物理的コスト」の2つの視点で、定量的な数値を交えてその実態を見ていきます。
また、「業務指示は、コストでしかない」と捉えるのではなく、本部が現場を動かすための「戦略的な投資」と位置付ける視点の重要性についても触れていきます。