ここまで読んで「じゃあどうすればいいのか?」と思われた方もいるかもしれません。ご安心ください。逆を言えば、指示の出し方を少し工夫するだけで、現場の反応も成果の出方も、大きく変えていくことができるのです。
質の高い指示は、現場の手間を減らし、業務の効率を上げ、最終的に売上や顧客満足といった成果に直結していきます。本部で働くひとりひとりがその可能性に気づき、意識して「業務指示」を変えていけば、会社全体の成果を上げることだって、難しくありません。
そう確信しているからこそ、私たちはこの「業務指示」というテーマに真剣に向き合ってきました。
以前、店舗スタッフの方々に『店番長』の改善要望のアンケートをお願いした際、こんな声をいただきました。
「『店番長』というシステム自体に改善要望はありません。問題は指示の中身、本部側です」
一見すると、これは私たちには関係のないことのように思えるかもしれません。ですが、私たちは、これを明確に"『店番長』への改善要望"だと受け止めています。
なぜなら、私たちはただ「システムツール」を提供するだけの会社、ではないからです。『店番長』というツールを正しく使っていただくこと、そしてそれによって成果を生み出すことこそが私たちの使命であり、サービスの本質だと考えています。
そして「正しく使う」ためには、まずは「正しい業務指示とは何か」を理解していただくことが欠かせません。共通認識を持っていただくことが、成果を生み出す土台となるのです。だからこそ、この本を書きました。