【前回の記事を読む】運動遊びの機会が少ないことが原因で「怖い、できない」感情が生まれるのは当然。体で覚えるまで繰り返す時間こそが重要となる
第1章 生きる力の土台づくり
4 基本動作の「一連の体操」
一連の体操は、目的・目標に相応しい内容で構成しているのでとても便利です。例えば、皆さんがよく知っている「ラジオ体操」は必要な要素が組み込まれ、動きやすく順番が決められて、続けるのに便利な一連の体操です。
一連の体操は、やる人はだれか、何を狙いにするか、どこで行うかなど、続けやすく考えてつくります。例えば、職場体操、学校体操、各種のクラブ体操など様々な人々が活用しています。
決めていると毎回考えなくてもできる便利さがあります。仲間と一緒に動けて励みにもなり、会話がしやすいなど重宝です。食事の定食メニューのような便利さがありがたく思うときもあります。
図2(28ページ)の「基本の体操は様々な人々に役立っています」を参考に自分の体操を考えて、作って、続けてみましょう。
その日の体調など動きから様子を判断でき、不調の早期発見や心身のコントロールもできるほか、続けることで他者とのつながりを多くし、それをきっかけに談笑のネタも広がるなど、健康の自己管理に役立てられます。
体操は欲張らず、動いた後に心地よさが感じられる程度がよいでしょう。内容は多すぎず、時間が長くならない配慮も大切です。一連の体操は始めから終わりまでの全体を通して動きますので、内容の順番によって強度が増し、強くなることで体力の弱めの人には喜ばれないということにも気をつけねばなりません。
多くの人が行える内容を選択し、動きやすい順番にして、号令代わりの心地よい音楽とともに動ける内容で継続しやすくすると喜ばれます。多く、強くより、やさしく、物足りないくらいの用量で、動き方を大きく丁寧に行うことをおすすめします。