この年の夏休みに小学生の孫の祐ちゃんを連れて行った。
としゑさんは、
「おねえちゃん可愛いね。チャーハンにする? オムライスにする?」
といつものランチがお子様ランチに変わって、祐ちゃんは大喜びして
「プリン、大きいし、美味しい」
と興奮して2つも頂いた。
ある日、トマト事件が続けて3回起こり、としゑさんは2週間ばかり大変だったらしい。目を大きくして
「聞いて、聞いて、この前から、トマトの木が根から倒れたり、食べられたり取られたりしてたんだけど、その原因が分かったの。モグラとハクビシンとカラスだったの」
と言う話だった。
前から、トマトの木が倒れる原因を探していたら、根元の土がトンネルのように盛り上がっているので、もしやと思いオリ型のモグラ捕獲機を買って来て、トンネルの中に仕掛けた。次の日、モグラが中に入って死んでたそうだ。原因はトマトに夕方、水をやるとミミズが集まることをモグラが知っていて、夜中にミミズを食べに来るようになり、根元からトマトの木が起き上がって、倒れてしまったということだった。
それから、トマトに大きな穴を空けたのは、ハクビシンだった。夜にそぉっと見に行くとハクビシンが立って、トマトが木に付いた状態で食べていることも分かった。カラスは、トマトを上手にちぎって投げて、ぐちゃぐちゃにして食べていると話してくれた。
「それは大変だったね」
とみんなで慰めてあげた。トマトがたくさん採れて甘くて美味しいのは、みんな知っているのだ。
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