【前回記事を読む】視力を失った愛犬へ。もう君の瞳に私は映らない。それでも声と匂いで伝えたい「いつでもかわらず、君のそばにいること」
「メトロノーム」
一定のリズムを刻む
音がまるで波のように
ゆっくり時に大きく時に小さく
振り幅を変えながら
人生もそうだろうか
時間(とき)のリズムを刻む
それぞれの時間の中で
変化しながら
振り子が静かになる〝とき〟
私たちは皆(みな)
何処へゆくのだろうか
交わったり離れたり、時に絡まったり、交差していく人の心。
はっきりとした線引きはないけれど確かに訪れる季節から季節への移ろい。
乱れることなく一定のリズムで刻まれていく、どんなときも平等で静かな時間の流れ。
確実にそこにあるけれど、手で触れることのできない形のないものたち――。
どことなく切なさを纏わせながら心に響く繊細な短編詩集。
【前回記事を読む】視力を失った愛犬へ。もう君の瞳に私は映らない。それでも声と匂いで伝えたい「いつでもかわらず、君のそばにいること」
一定のリズムを刻む
音がまるで波のように
ゆっくり時に大きく時に小さく
振り幅を変えながら
人生もそうだろうか
時間(とき)のリズムを刻む
それぞれの時間の中で
変化しながら
振り子が静かになる〝とき〟
私たちは皆(みな)
何処へゆくのだろうか