●ジムトレ—レッグプレス
フォーム解説
①一見すれば、ただの膝の曲げ伸ばし運動、という印象を受けるかもしれない。
確かに一見すると「レッグプレス」で動いているのは膝関節だけと感じるかもしれない。
だがこの第一印象から想像もつかないほど、全身を連動させる必要が求められる。レッグプレスは形を変えた「スクワット」だ。
膝関節だけでなく、股関節も動作に大きく関与している。脚の前面(大腿四頭筋)、背面(大腿二頭筋)、そして臀部(大殿筋)、脚全体を鍛えられる。
②少し目線を下げて、スクワットをしてみよう。左右の足先の少し前方を見つめながら動作するのだ。
床は動かないので、身体が上下する。同じ動きで、身体が固定されて床の部分が動くのがレッグプレスだ。
イラストでは、身体が前後に動いているように見える。だがこれは、マシーン特性上、そう見えるだけである。動作の本質は、「身体が固定されて床が動くスクワット」だ。
③スクワットと同じく、レッグプレスでも「全身を連動させる」が求められる。
全身を上手く連動させることで、強い負荷(トルク)を脚全体に与えるのだ。
レッグプレスでは、フォームを上半身から、指先から創っていく。
④毎度のことながら、マシーンにしっかり座ろう。「だらん」と座ってはいけない。
フットプレートに足を置き、ここからフォームを創っていく。
尻の穴をすぼめて、臀部の筋肉を活性化させる。肩を落として胸を張り、脇にある持ち手をしっかり掴む。
ここまでのフォーム創りで、骨盤が固定される。この骨盤の固定は、腰(腰椎)の怪我予防に繋がる。骨盤の固定は、動作中は死守する。固定を維持するのだ。
イラストのように、骨盤が動いてしまう(上体が丸まり、骨盤が後傾している)と、腰の怪我に繋がる。
⑤上体と骨盤が完成したら、足の位置を調整する。足裏全体で踏ん張ることできて、最も入りやすい力が入れやすい位置を探ろう。
目安としては、足幅は肩幅~肩幅+掌1~2個(=スクワットの足幅)、足先はまっすぐで、この足先の向きに膝の向きを揃える。
⑥ようやく動作開始の準備が整った。
レッグプレスにおいても、筋肉と脳との繋がり(マインドマッスルコネクション)が高まれば、特定の筋肉に負荷を載せることはできる。
だがレッグプレスは、動作に関与する関節や筋肉が多い。そのため、まずは目的(動作)に重点を置くことをお勧めする。力を発揮しやすい体勢から、足裏全体で押し込もう。
関節や腱で負荷を受けてしまうと怪我に繋がる。膝は伸ばし切らず、骨盤の固定が保てる範囲で動作しよう。
次回更新は9月29日(月)、11時の予定です。
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