【前回の記事を読む】サプリメントは"まだ"いらない!——筋トレ初心者が陥りやすい罠。買う前に立ち止まり、まずやるべきことは…

第6章

6-8.悪質なトレーナーには関わらない

筋トレは、正しい姿勢、正しい動作が大事だ。

そのために、パーソナルトレーナーを付けることを本書はオススメしている。しかし、良いパーソナルトレーナーに当たるかどうかは、運の部分もある。

そもそも、パーソナルトレーナーになるのに、資格は必要とされない。あなたも今この瞬間からパーソナルトレーナーと名乗ることが出来る。

真のパーソナルトレーナーは、医者以上の生理学、栄養士以上の栄養学、そしてアスリート以上の実践が必要だと私は考えている。

だが、これらの条件を満たす人間なんて、日本で両手で数えるほどしかいないだろう。

そもそも、トレーニングはそこまで気張らなくても指導できる。最低限の知識と実践、これさえできれば身体は変わるのだ。しかも安全に。だが世の中には、悪質な指導を行うトレーナーも存在する。

1日の必要カロリーを下回る食事指導

重篤な怪我を招くフォームを指導

高額サプリメント購入への誘導

このような指導を行うトレーナーは存在する。これは、トレーニングを受ける側(クライアント)の身体と心を破壊する犯罪行為である。しかし、今のところ裁く術はほぼない。

私が今出来ることは、あなたやあなたの友人や家族がそんなトレーナーに、出会わないことを祈ることくらいだ。

「それでも、悪質なトレーナーを避ける方法があれば……」

私見だが、悪質なケースは、騙される側が女性で、パーソナルトレーナー側が男性の場合が多いと思う。

まず、性差から男性トレーナーの方が体格は大きい。これだけで、頼りになるように見える。あなたが男性なら、大柄のプロレスラーが自分のパーソナルトレーナーだと想像してみて欲しい。実際に筋肉が付いている相手だから、言うことを信用してしまう。

さらに、そういう輩は同時に口が上手い。企業側も、容姿とコミュニケーション能力を優先してトレーナーを採用しているところもある。

そして一度トレーナーを信頼してしまうと、その指導が明らかに間違っていても、それを信じ続けてしまう。第三者や専門家からの指摘にも耳を貸さず、トレーナーを信じ切ってしまうのだ。