親がほんの少し意識を変えるだけで、子どもを右にも左にも導くことができます。小さい子にとって親は絶対で、大好きな存在。自分を大切に慈しんでくれるという信頼関係を築くことができたら、親の話にも素直に頷いてくれます。

その時こそレールを敷ける時、子どもの将来を見据えた夢を語り合う時です。あくまでも夢ですからどんなに大きな夢でもいいのです。

我が家もスケールの大きな話で、親子で夢を見たものです。ただこれだけは言えます。 夢を見る子は心が強い、と。

子ども自らが、夢をかなえようと頑張るのです。結果夢がかなわなくてもその過程で知り得たこと、頑張って身についたことはすべてが力になるのです。

次の段階で必ず役立つことは間違いありません。親子で同じ夢を見て、親はいつでも君を応援しているよという姿を見せてあげることが大きな力になります。

仕事と家庭の両立をどのようにできたのか?

前項で少し触れましたが、共働きの家に問題児が多いと話した先生の言葉は衝撃でした。母親が家庭にいてしっかり子育てできている家庭と比べたら、母親が家にいる時間は確かに少ないので、育児に関わる時間が少ないことで十分に育てられない、ということなのでしょうか?

目が行き届かないから? 親が忙しく手をかけられないから? 愛情不足?と思いめぐらし、不安になったことを覚えています。

当時は保育園に預けながらの育児に、「可哀想」とか、愛情不足からくる問題例を言ってくださる方もいて、ただでさえ不安になっている時でした。

周囲の経験豊かなお母さんや、保育園の先生に話を聞きに行きました。

その中で、私に響いた言葉が先ほど述べた、「長い時間一緒にいるから子どもが真っすぐに育つわけではないのよ。短い時間しか一緒にいれなくても、大事なのはどう過ごすかなのよ」でした。

たとえ短い時間でも子どもにとって心身共に満たされる時間にするとよいのだ、と気付かされました。そして、夕食後から子どもが寝る9時か10時までの間は完全に母親になる、と決めたのでした。

 

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