11 患者さんの声

抗体薬治療を受けて多くの片頭痛患者がつらい頭痛から解放され、生活の質が変わったのを実感されています。その一部をご紹介します。

53歳の女性Aさん(主婦)13歳頃からずっと頭痛に悩まされてきました。お母様も頭痛もちだったということです。痛くなると吐き気がひどく、動けなくなってしまうので市販薬を早めに飲む癖がついていました。

今までに何度も頭部のCTやMRI検査を受けて「異常なし」と言われ、病院に行っても仕方がないと諦めて市販薬に頼っていたのですが、とうとう飲んでも効かなくなってきたので、頭痛外来にいらっしゃいました。

この女性は薬剤の使用過多による頭痛と慢性片頭痛と診断されました。内服の予防薬は今まで3種類試しましたが、どれも効果が実感されず、途中でやめてしまっていました。

まず痛くなりそうなときに市販薬を飲み、どうしても耐えられなくなってから病院で処方されたトリプタンを飲みますが、スッキリせず、ひどいと2~3日寝込んで何もできなくなります。寝起きに痛みで目が覚めることもよくありました。

注射を始めたところ、3日後から効果があり、朝スッキリと起きられるようになりました。今まではご主人を送り出した後カーテンを閉め切って横になり、昼ごろまで動けなかったことも多かったですが、家事も捗るようになりました。

そしてご主人の趣味の釣りに一緒に行けるようになったのです。今までは誘われても過酷な環境の海辺(頭痛もちは、おおむね眩しいのは苦手で、潮風に晒されるのも頭痛を誘発するので、アウトドアは苦手なことが多い)なので断っていましたが、なんと30年ぶりに一緒に行けるようになったのです。

「もう全く別人です!」とニコニコして話してくれました。夫婦円満、良かったですね。

本連載は今回で最終回です。ご愛読ありがとうございました。

 

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